音楽配信を考える2010 1曲目

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 messaさんが私のエントリに反応してくださったようですので,ご紹介します。昨年末個人的にかなり楽しかった音楽配信ネタですね。

 結局,この問題は音質向上を目的に購買意欲を刺激するにはどういう方法が最も望ましいのか,ということとリンクすると思います。
 この点,私はインパクトを与えるショック療法論者ですので,記憶に残るほどの音質差体験をさせなければ純粋に音質を理由として購買意欲を刺激することにはならないと考えています。また,購買意欲をかき立てる理由は音質以外にももちろんあり,むしろそちらがメインであるように思います。音質向上というのはあくまで付加価値です。それはこれまでのフォーマット競争の結果からしても明らかです。

 ですので,むしろ音楽の内容そのものに興味のある大多数の層に対しては,利便性向上をアピールするのが先決で,副次的効果もしくはおまけ(笑)としてマスタリング行程を省くことによってよりダイレクトにリスナーに感動を届けることができるようになったとか,アーティストとリスナーの距離が縮まったと表現するほうがわかりやすい気がするんですよね。
 ただ,この前提には,アーティストが完成した音源のクオリティコントロールが完全に可能であるという状況があります。頭の中ではイメージできていても,理想の音にならない,理想の音で録音できないなんてことはよくあることで,そこを最終的にコントロールするのが音響エンジニアさんのお仕事ではないかと思います。
 ですから,CD化にあたって16bit・44.1kHzの枠にとらわれないアーティスト本意の自由な音楽制作が可能になった,くらいの表現が妥当なところでしょうか。

 他にメリットになりそうなことを考えてみると,CDを買いに行く必要がないとか,送料不要とか。リッピングも不要でいいとか,mp3用にマスタリングしたデータも購入できますとか…。やはり利便性第一だと思います。DRMはその観点からして最悪の手段なので,DRM付きコンテンツが流行するわけもないと思うわけです。
 たとえば,DRMがかなりきちんと行われている携帯着うた市場が非常に堅実な成長をしたのは,1曲ずつの課金と価格体系が携帯料金からみて割安に感じられるからではないかと思いますが,PCを媒介とする音楽配信の場合には3000円のCDとの比較になるわけで,ましてや海外の場合は1500円程度なわけですから,かなり消費者の目は厳しくなると言わざるを得ないと思います。ぶっちゃけ,国内のCDが2000円で流通するようになったらCDでも買える楽曲の音楽配信なんてまず行われないんじゃないかと(苦笑)。

 そんなわけで,私は,DRM型音楽配信の理想型はストリーミングとオンデマンドを組み合わせた定額課金サービスだと思っています。音楽が産業として成り立たなくなってきたら,いよいよ始まるかなと。
 最初は月額5000円くらいでもいいと思いますよ。それで無料で聞けるが曲選択ができないchをジャンル別に複数作って,あとは自分の好きな曲を月100曲まで自由に何度でも聴ける,あとは有料オプションでオンデマンドできる枠を増やせる,とか。マーケティング的手法としても使えておもしろいと思うんですけどね?。
 まぁ,素人でも思いつくんですから,技術的・権利的問題が山積みなんでしょうね。一番の問題は回線の帯域でしょうか。たぶんつなげっぱなしにされたらまずいんだろうなw そういう意味では何かと違法性が話題になりやすいP2P技術を使って負荷を分散させるとよいのかもしれません。合法サービスに積極的に取り込んで健全化を促すというのも一つの方法だと思います。

■ 今後も不定期で音楽配信ネタは取り上げていきたいとおもいます。

音楽配信を考える2010 1曲目」への2件のフィードバック

  1. messa

     こんばんわ。反応頂きありがとうございました。いきなり自分のブログが紹介されていると驚きますね(^^;)

    >記憶に残るほどの音質差体験をさせなければ

     再生装置の問題が大きいと思うので、これは難しいと思います。当方の周りはかなり寂しい再生環境でした。私も高音質というメリットで配信が普及する事は無いのでは?と思ってます。

     もちろん音楽配信自体が普及するかと言われれば普及するとは思いますが、普及するのは音楽のみではなく映像付きというかビデオ配信がメインになるのでは無いかと。あまり考えたくないですが、将来的には音のみというフォーマット自体が廃れて行くような気もします。

    返信
  2. えるえむ

    messaさん,コメントありがとうございます^^
    驚かせてしまい恐縮です(汗)。
    ご指摘のように音のみというフォーマット自体が限界というのはあり得るかもしれません。音楽は移動中だけみたいなw
    最近の音楽は,ながら試聴みたいな感じでBGM的な使われ方が多い感もありますから,音楽と対峙するならやはりそういう心構えにならざるを得ない何かが必要ではないかと思います。

    そう言う意味では,マルチチャンネルオーディオデータの配信なんかもおもしろいかなぁとは思うんですが,ビットレートの問題があるのでますます難しいですかねw

    返信

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