ピットジッターとクロックジッター 2ps

closeこの記事は 7 年 9 ヶ月 5 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

 前回のエントリでは,ピットジッターはクロックジッターに影響しないのではないか,という主張をご紹介しました。全てを理想状態においたモデル論としてはまさしく既にご紹介した論文の通りだとおもいます。

 しかしながら,オーディオファンの皆様のなかには,この結論には納得いかない方も数多くいらっしゃることでしょう。
 特に,拙サイトをご覧になっている方々の中でも特にエンスーな方々にとっては,トランスポートで音が変わるのは経験上明らかであり,PCオーディオに奮闘されている方々のなかには,CDを逐次読み取るという方式の根本的な問題を回避するために始めたという方もいらっしゃるのではないかと思います。

 そこで,まずは高品質素材CDのメーカーが,モデル論に対してきちんと正面から説明しようとしているのかというところから見ていきましょう。

▼各サイトの技術解説を読んでみよう
 下記は高品質素材CDを製造しているブランドの解説ページです。
○HQCD
http://www.hqcd.jp/hqcd/index.html
http://hqcd.ponycanyon.co.jp/about.html
○SHM-CD
http://shm-cd.co-site.jp/about/index.html
○Blu-spec CD
http://www.blu-speccd.jp/about.html

▼ディスク品質はRF/HF信号に着目すべし
 まず,最近は高品質素材CDの技術系「小話」として,「うちのディスクはRF/HF信号の波形がきれいに出ます」とか「うちのディスクはRF/HF信号の信号強度(電圧)が大きいです」といった説明を多く目にするようになってきました。

※ ここで気をつけたいのは,我々がCDの音を聴くのは,CDから読み取ったアナログのRF信号をデジタル化(最終的にはPCM化)し,これをDACで再度アナログ化した後であり,つまりはアナログ領域であるという点です。
 そして,D/A変換時に不正確な変換となる理由はクロックジッター以外ないわけで,仮にD/A変換時に音が変わるのだとすれば,データが不一致になっているか,クロックジッターの表れ方が変化したかのどちらかでしかない,ということをまず頭の片隅にいれておきましょう。

 これらは上掲URIの解説を読めば分かりますが,大別して,信号面の反射率を上げて信号を読み取りやすくしました,ポリカーボネートの透過性をあげて信号を読み取りやすくしました,信号面のピットをきれいに作りました,という3通りのアプローチによるものです。

 確かに,RF/HF信号のアイパターンがきれいであることは非常に重要です。これはRF/HF信号自体はアナログ信号であるということにも起因しているでしょう。
 実際に,光ディスクのジッターカウンタを製造しているメーカーは,こうした信号のきれいさを測定するもので,ピットジッターが低いということは,反論の余地無く高品質な光ディスクを製造したということに他なりません。

▼なぜRF/HF信号がきれいだと忠実な再生ができるといえるの?
 さて,各社のサイトの説明をじっくり読まれた方は,各社より反射させ,よりきれいな穴を開け,よりロスの少ない工夫をしていることが十分伝わった事と思います。
 では,なぜアイパターンがきれいだと高音質になるのか,ご関心のある方は,改めて考えてみてはいかがでしょうか。その際には,上記の注釈と照らし合わせて,webサイトの解説が,高品質素材CDがオーディオにおける忠実再生に寄与する理由について正面から答えているのかを検討されると思考が整理されるとおもいます。

※ 関連する話題として,SONYの金井隆さんは,CDプレーヤーはあらかじめ市販CDの反射率に合わせてチューニングが施されており,市販CDを大幅に越える反射率の特殊なCD媒体は,むしろ音質低下の原因となると唱えていらっしゃいます。

 次回に続きます。

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