ピットジッターとクロックジッター 4ps

closeこの記事は 7 年 8 ヶ月 28 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

▼プレスメーカーの立場を考えてみる
 以上みてきたように,どういうわけかCDをプレスするメーカーはCDが登場して20年たった今でも,何故音が変わるのかについて正面から説明することを避けています(仮説ですら)。
 ただ,CD媒体が出た当初はピットジッターなんて全く言及されてこなかったのが,ここ最近になって,通常CDはピットジッターが多いんだぞ,と事実上言及するに至ったということは,ある意味進歩なのかもしれません(そのわりにサンプラーのピットジッター値が高いのは笑えない話)。

 ただ,ある意味プレスメーカーの宿命というか,彼らはピットジッターそのものを計測し,その低減を目標として技術開発に取り組んできたわけで,ディスクの状態を理想状態に近づけるということは何ら悪いことではない,という立場も理解しておく必要があると思います。
 すなわち,「ディスクがより理想状態に近づいているのだから,悪かろうはずがない」というのは,一つの筋といえるでしょう。ただ,この場合は,だからといって良くなるとはいえない,という留保がつくことも忘れてはいけませんね。

 私個人は,こうしたピットジッター低減の努力は報われるべきだと思いますが,そうだとしても「音が良くなる」と主張する以上は,きちんと音が良くなると定量的に示そうとすることも必要であるように思います。
 実際のところ,闇雲に音が良くなりますといったところで,単なる金儲けの手段にしか思われない可能性もあるわけで,スタートでそうレッテルを貼られてしまった場合,イメージを回復させるのは非常に困難でしょう。結局そうなってしまえば,自ら首を絞めているのと同義です。

▼雑誌社の立場を考えてみる
 オーディオ雑誌は発行部数が少ないので,広告費で成り立っています。広告主は誌面数に応じて広告費を支払っていますので,半分宣伝広報みたいな記事になる場合,広告主の意向が強く反映されるのでしょう。
 そこをどう切り込むのかがライターの腕の見せ所でしょうし,得意分野を生かして専門誌ライターとしての気骨を見せていただきたいものですね。

▼ピットジッターはCD-Rで既に語り尽くされている?
 さて,ちょっと脱線しましたので本題に戻ります。ご存じの方も多いとは思いますが,同様の問題はCD-Rが登場した時に,PC業界でも問題となりました。所謂「焼き品質」の問題です。

 CD-Rはピットと呼ばれる窪みの代わりに,色素を高温で加熱して物性を変化させることで,ピットと同じような効果を生じさせて,データを記録・再生するものですから,やはりジッター値がディスクやCDRライターの品質を定量的に判断するのに最も都合が良かったわけです。
 このCD-Rの品質追求は凝り性なPCマニアの間で相当加熱し,それが今日のPCオーディオの源流の一つであるということは疑いようもないですね。

 こうした状況下において,CD-RはプレスCDと比較してジッター値が大きく,この点がバイナリ的には一致するデータであるにもかかわらずCD-Rがどうも音が悪く聞こえる原因であると指摘されてきました。
 しかし,既に説明したとおり,原理的にはピットジッターの値は音楽再生には影響しないわけですから,全く同じに聞こえなければおかしいはずです。さて,どう考えたらよいのでしょうか。原理的には問題ないならば…?

 というわけで,続きますw

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