CDもプレスで選ぶ時代に

closeこの記事は 10 年 5 ヶ月 3 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

ならないとおもいます(爆)。
でも,アナログレコード時代からオーディオで遊ばれてきた方ならしっくり来るかもしれない話題を。

実は,デジタル化の申し子のようなCDですが,プレスする会社によって音が違います。
一般的に,CDの録音の善し悪しは録音時,マスタリング時の問題として捉えられてきたわけですが,実は第三の要素,プレス時の問題というのも大きく関わっているのです。
最も安定しているのは新SONYプレスだそうで,旧SONYプレスはいわゆるSONYサウンド,特性がフラットなのはVictorプレス(特に旧Victorプレスは良い),結構いけてるのが最近の東芝プレス,最悪なのはメモリーテックプレスと昔の東芝プレスだとか…。実際,不思議なことに,我が家でチェックに使うCDには,数少ない例外(マスタリングがやたら良い等)を除き,MTプレスのものはありません。

こうしたプレスによる音の違いは,結構知る人ぞ知る事情だったようですが,このことが露見したのは,宇多田ヒカルの「First Love」からだそうです。当時「First Love」は売れに売れまくっていたため,東芝EMIの自社プレスでは間に合わず,Victorに外注したところ,Victorプレスとのあまりの音質差が生じてしまったことが判明。こうして一部の関係者の間でプレスメーカー間での音質差が問題となりました。
なお,下記サイトの記事によれば,CDのマトリクスで判定ができるそうで,東芝EMIプレスは「IFPI L153 TOCT-24067 3」,Victorプレスは「TOCT-24067 1MB4 C 92」とのことです。
http://discography.hikki.com/other_m.html

それ以降,東芝陣営はプレス工程の見直しを進めてかなり改善したそうで,近年ではVictorに並びまともな音質が出せるようになったようなのですが,なんと去年メモリーテックにプレス部門を営業譲渡してしまい,あっという間にメモリーテックの音になったようです…。

さて,肝心の見分け方ですが,誰でも分かる見分け方としては
1.VictorプレスはCD内周に[V]マークがついている。
victor.jpg
2.メモリーテックプレスは内周に[MT]マークがついている。
mt.jpg
3.SONYプレスはCD内周に○が線で繋がれたようなマークがついている。
sony.jpg
というものがあります。
ただし,隠れMTプレス盤というのもあるらしく,無印はフォントで判別するしかないということのようです…。面倒ですね。

気になる方は,国内版のプレスメーカーを確認されると良いと思います。
ちなみに,各CDには,IFPI(http://ja.wikipedia.org/wiki/IFPI)から割り当てられたLxxxというナンバーが割り振られており,これが参考になるのかなぁとは思っています。こればかりはレコード会社にきいてみないと分かりませんので,後日確認してみたいと思います。

(追記1:キン肉マンさんのご指摘をうけて,一部加筆修正してあります。)
(追記2:わかりやすいように写真もつけてみました。)
(追記3:おまけで旧Victorプレスの紋様もUPしました)
oldvictor.jpg
(追記4:『First Love』のマトリクス番号について記述のあるサイトがありましたのでリンクしました。マトリクス番号も引用してあります。)

本エントリは検証する環境がきわめて限られており,また結果的に音質評価という主観的フィルターを避けることが出来ない性質を有するものであるため,内容の客観的真実性については一切保証するものではありません。

CDもプレスで選ぶ時代に」への9件のフィードバック

  1. UENO

    ピンクフロイドがアルバムを出すときに各国間で音質差があっては困ると、
    マスターとなるスタンパーを作って色んな会社に手渡してプレスしたそうです。
    スタンパーといえども企業秘密的な部分もあるそうで、
    通常ならありえない事だそうですが、
    それを圧してでも音質にこだわったところにピンクフロイドのすごさがある、
    みたいな話を聞いたことがあります。

    多分(爆)

    返信
  2. えるえむ

    >UENOさん
    コメントありがとうございます^^
    ピンクフロイド最高です!
    真のミュージシャンであれば,できあがったCDをきちんと聴くくらいの真剣さが必要不可欠だとおもいます。

    返信
  3. えるえむ

    >takさん
    コメントありがとうございます^^
    確かにそう聴いたことがあります。CDRも同様でスタンパーの劣化が問題となるようですから,ディスクメディアの宿命ではないでしょうか…。

    返信
  4. キン肉マン

    プレスによる音のバラツキは同じ工場の同じラインで作られても
    1枚1枚違うんで、もう考え始めたら鬱になります。
    知らぬが仏ですよ。その変化量はケーブルを替える以上に大きい…。
    ちなみにアナログレコードの時代はカッティングエンジニアによって
    音はガラガラ変わっていたんで、海外の1stプレスが高価で取り引きされて
    いるのも頷けます。

    SONYのCDプレスは内周のところにケンシロウの胸の北斗七星のような
    丸い記号が刻印されているんで分かりやすいですよ。
    以前のSONYプレスは恐らくプレスの直前で音をイジっていて、高域が
    いわゆるSONYサウンドになっていました。その点JVCはフラットでした。
    その後SACDの開発過程でSONYは工場の全面改良を行ったようで
    それ以降のSONYプレスはフラット&クリアーな音になりました。
    プレスマシンを動かす電力の安定供給を行った事が功を奏したようです。

    あと宇多田のアルバムは「First Love」です。今や貴重なJVC盤。
    中古で探してみるのも面白いかも知れません。
    以前はマスタリングエンジニアがレーベルの枠を超えて工場を選択する事が
    出来たのですが、最近では業界再編により難しくなっているようです。

    最後になりますが、当然DVDだって工場によって画質・音質が違います(泣)

    返信
  5. えるえむ

    >キン肉マンさん
    ご指摘ありがとうございました^^;
    結構記憶違いしてるもんですね…。エントリは修正しておきました。

    返信
  6. キン肉マン

    写真だと分かりやすいですね。
    昔のJVC盤はクサビ形のホログラム模様が刻印されていました。
    ちょうどXRCDを始めた頃で音質にも一番気を使っていた時期ですね。

    ちなみに品番とは別に書かれている数字が工場のライン番号です。
    一流のマスタリングエンジニアは「ライン指定」をします。
    それくらいマスターテープからの音の変化が大きいのです。

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です