Isoshelf紹介

closeこの記事は 10 年 3 ヶ月 26 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

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▼PROFILE:
 イタリアに本社を置くMusic Toolsは,現在の高級ラックブームに火をつけたブランドのひとつです。それまでガラスの棚板といえば,鳴りがはげしく高域にピークがあるものばかりでしたが,Music Toolsのラックは,意匠の良さ(従前のラックと比べての話ですが)と,ガラスのラックとは思えないような鳴りの少なさ,音質の良さに定評がありました。
 なお,私が使っているのはMusictools社のラックとしてはエントリーモデルにあたるIsoshelfの棚板スパイク支持タイプです。

▼音質傾向:
○定位感の良さ・高い解像度
 このラックによって,根本的な改善をみたのは,定位感と解像度感です。機器の置き場所が振動を伝えやすく不安定な場合,定位が悪化するだけでなく細かい音も潰れてしまいます。
 良いラックを使用すると,定位が改善されてピンポイントになり,中心がぶれにくくなりました(もちろんSP設置によるズレはなおりません)。また,細かい音が聞き取りやすくなり,音の消え際の繊細さが表現できるようになりました。

○コントラストの高さ
 従前のガラス系ラックとはかなり異なる音質で,ガラスのピーキーな部分はほとんど感じられず,キンキンした高域になるどころか,むしろくどくない程度にエネルギーが満ちたような音になり,鮮やかな色彩感が感じられるようになりました。
 暖色系といえば暖色系なのですが,柔らかい暖かみというよりも,クール&エネルギッシュというような感じで,音場の見通しは良好でありながら,熱さと勢いの感じられる音になります。緻密でエネルギーのある音の粒子といった感じでしょうか。

○スパイク受け必須?
 あまり一般的には言われていないことですが,スパイク受けを使用すると,音質傾向がまた変わってきます。当然といえば当然で,振動の大半はラックの脚部を伝わるわけですから,脚部と土台の接点部をどうするのかは,振動モードの点で非常に重要です。
 私の場合,AudioReplasの石英インシュレーターを使用することでスピード感と高域の解像度・若干の華やかさを演出しています。環境によって正解というのはないとおもいますが,インシュレーターの個性がとてもはっきり出るようですので,音質傾向のチェックにも使えそうです。

○音場はあまり変化しない
 ラックのセオリーなのかは分かりませんが,空間が広がったり狭くなったりと音場に影響するような印象はあまり受けませんでした。もちろん,音場以外の項目は多大な影響があります(苦笑)。

○色づけはある
 前述したように,コントラスト・色彩感が強くでるラックですし,ガラスの素材の音も若干ながら乗ってくるようです。高域のみずみずしさというか,明るめでキレのある音は,ガラス由来の音なのかもしれません。今ですと,フィニッテエレメンテのPagode系のラックの方がフラットな特性を持っているように思いますが,あちらはやや生真面目すぎるところもあるので,好みで選択すべきではないかと思います。

▼その他のコメント:
 2002年はイタリア製のラックが流行した年でした90年代までは国産のTAOC・ハヤミくらいしかなかったオーディオ用ラックですが,2002年以降,現在はヨーロッパ製のラックの他,海外製高級ラックの輸入も盛んになってきました。
 もっとも,このラックはイタリア製だけあって,ガラス板の微妙な傷や欠けが多く,品質管理が難しかったようです。もともとはNASPEC(ナスペック)が代理店でしたが,現在はデノンラボが代理店となっています。
 ラックは振動をオーディオ機器からの振動を外に逃がしつつ,外部からの振動を伝えないことが必要です。もっとも,このように両方の要素を完璧に満たすラックは現在の所ありません。そうであるならば,自己振動の多い機器と自己振動の少ない機器では自ずと使用するラックが異なってくると思われます。皆さんも,適材適所,異なる種類のラックを組み合わせて使われていることでしょう。

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