LANケーブルを作ろう! その3

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前回までのエントリで挙げた項目は,素人的観点でこうしたら音がよさそう…というものをただ並べただけで,実現可能性などは全く考慮していないものです。もっとも,実際に製造するとなると,物理サイズの限界やケーブルの特性として何を重視するのかを取捨選択していかなければなりません。

ケーブルの特性で最も悩ましいのは,(1)シールドすればするほど信号が減衰しやすくなる,(2)単なる金属のシールドではアースを落とさない限りあまり意味がなく,逆にグラウンドループの危険性を増加させる,ということです。
今回設計をお願いしたのは,LANの規格策定に関して日本の代表としてご活躍された方で,理論的な設計手法を非常に重視されています。そこで,私の素人的な発想と,プロフェッショナルの考え方をうまくマッチングさせて行く必要がありました。

まず,規格としてはCat6を満たす物を作るということになりました。オーディオ用の帯域としては必要充分ですね。

次に,PCOCC-A単線導体を使うことは全く問題無く採用。これは寧ろ面白いのではないかということでスムーズに決まりました。PCOCC単線導体のLANケーブルは実際に高周波の伝送特性が一般的なタフピッチ銅のLANケーブルに比べて優れているそうです。

また,長尺対応もスムーズに決まりました。なんと,JISの規格では,販売するケーブルの長さの範囲内で速度が出せるのであれば,そのカテゴリーを名乗って良いことになっているそうで,例えば100mでCat6保証しているケーブルと,1mでCat6保証しているケーブルでは全く伝送性能が異なるそうです。今回は出来るだけ長尺で伝送性能が達成出来ることを目指すことにしました。通常ラインナップとして10mのものを用意したかったからです。最終的には測定してみないとわかりませんが,100mでCat6に合格するものにしたいものです。

さて,最後に残りましたシールドの有無とその方法,これが非常に悩ましく…。
冒頭述べましたとおり,シールドというのは功罪あるわけで,単にシールドをすればノイズに強くなるかというと,全くそう言う保証はないわけです。むしろ,シールドが多層構造になるほどに,信号は減衰しやすくなるわけで,ノイズ対策を重視するのであれば,(1)ノイズと一言にいうがどの帯域のノイズが問題なのか,(2)そのノイズがどの程度音質に影響を及ぼすのか,がはっきりしていなければならないということになります。

そこで,かなり交渉を重ねた結果,次のような方法でノイズ対策をすることになりました。続く。

LANケーブルを作ろう! その3」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: えるえむ

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