LANケーブルを作ろう! その4

closeこの記事は 5 年 6 ヶ月 26 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

皆さんLANケーブルの特性を測定する装置ってご存じですか?こんなものを使うそうです。

http://www.jectec.or.jp/02denkitokusei/a-dcm.html

JECTECは電線類のPSE認証を行う機関で,大手電線メーカーが共同出資して設立した法人です。上掲のように,LANケーブルの測定装置も有しています。

前回のエントリで申し上げたことと重複しますが,復習としてWikipediaのツイストペアケーブルの項目を見てみましょう。まず,より対線の効能というのは以下のようなものです。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%9A%E3%82%A2%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%ABより引用

で,これにシールドを加えたのがSTP,加えないのがUTPとなります。STPはWikipediaにもありますように,欧州の200V圏で主に使われているもので,国内ではUTPが一般的です。
LANケーブルのノイズ対策は,まずこのツイスト構造に基礎があるといって良く,シールドは接地することを前提とした付加的なものであることが判ります。オーディオファンの皆さんのご家庭では,STP線のシールドは接地されていますでしょうか。まさかの複数箇所での接地で盛大にループが……みたいなことになっていなければ良いのですが。

そして,このツイストの精度がノイズ対策に非常に有効であるとされています。この精度を示すのが,「ケーブルの平衡度」です。上掲画像でもおわかり頂けるように,より線はプラスとマイナスの磁束が打ち消し合うことでノイズを出さない構造ですから,綺麗に打ち消し合うためには,ツイスト状態が綺麗に固定されていなければなりません。
そこで,ケーブルのCat6からはLANケーブルの平衡度が規格のなかで決められています。ノイズノイズとうるさいオーディオ用ケーブルでも,こうした平衡度が規格として定められていてもおかしくはないですが,不思議と聞いたことがありませんね。もちろん,オーディオ用信号線でも平衡度は重要です。

平衡度が重要であることについては,こちらのPDFをどうぞ。
http://www.tsuko.co.jp/pdf_qa/no16_qanda.pdf

こうしたケーブルの平衡度を保持するのは非常に大変で,製造ノウハウが問題になります。要するに,金太郎飴を如何に綺麗に作るか,ということと一緒で,長年の技術の蓄積が物を言うようです。今回製造を依頼しているメーカーは,国内の大手電線メーカー系列で,現NTTに電線を納入していた実績のあるところにお願いしています。

LANケーブルの製造は今や殆どが海外製になってしまっていますが(サンワサプライさんのCat7ケーブルも例外ではありません),改めて日本製の,日本の物作りの品質の高さを実感したいという個人的な思いもあります。こういう状況ですから,日本製品や日本の物作りを出来るだけ応援したいものです。最近は海外製LANケーブルが市場を席巻していますが,今回はあえて製造から加工まで一貫して国内で行うことに拘ってみました(製造コストは中国生産の10倍位だそうですがw)。続きます。

LANケーブルを作ろう! その4」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: えるえむ

  2. ピンバック: Kotaro Shima

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