PCオーディオにおける再生フォーマットとマシンパワー

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 基本的に,大多数のオーディオファンの方はステレオ2ch再生用システムを所有し,CDをメインに聴かれると思います。

 CD規格のデータを再生する場合,1411.2kbps(bpsとはビット パー セコンドの略です)のデータ通信が行われるわけですが,映像処理に比べると非常に少ないデータ量といえます(たとえば,地デジ放送は13000kbpsくらいあります。Blu-ray Discですと30000kpbs前後です)。
 ちなみに,24bit96kHz 2chのデータですと,4608kbpsとなります。24bit192kHz 2chで9216kbpsですね。また,マルチチャンネルになると,16bit48kHz 5.1chですと4608kbpsになります。

 一般にCPUのパワーを食う状態というのは,演算が必要な場合です。たとえば,16bit44.1kHzのデータを24bit96kHzにリアルタイムエンコーディングしつつ再生するような場合には,確かにCPUパワーが必要になります。
 しかし,データを右から左に受け渡すのにパワーは必要ありません。実際,500MHz程度の周波数で動作するシングルコアCPUを使ってDAWソフト上で16bit44.1kHz 2chのデータを再生しても,CPUへの負荷はおおよそ1%?4%の範囲に収まります。
 むしろ,データ量が影響するのはレイテンシのほうでして,データ量が倍になればレイテンシの設定も倍にしなければなりません。一般的に,ハイビット・ハイサンプルレートのデータを再生して音が途切れることがあるとすれば,それはレイテンシが少なすぎるからであって,CPUパワーが足りないからではありません。

 拙サイトでDAWソフトを推奨する理由は,一般にDAWソフトがASIOドライバとの連携に優れる点,結果レイテンシも低く抑えることができる点にあります。
 DAWソフトをPCM2chの再生に特化するという使い方は,開発側からは念頭に置かれていない使い方なので,ありがたく使わせていただきつつ,環境に最適化する作業が必要になる,というのが現状ではないかと思います。

PCオーディオにおける再生フォーマットとマシンパワー」への9件のフィードバック

  1. さもえど

    ここで言う「レイテンシ」って、多分デバイス固有のI/O要求に対するレイテンシではなくて、システムとしてのトータルのCPUパワー,ディスクI/O性能,エラー率,バス幅等を加味した「RTT」に近い概念で話を進められてますよねーー。
    (ワタシの方が変な理解をしていたら、スミマセン。m(__)m)

    そうすると、ASIOドライバとの連携が優れていれば、何故レイテンシが低く収まるのか、もう少し説明がホシーなぁ・・・なんて思ったりして。^^;
    ミキサーをバイパス出来る点が一要素としてあると思うのですが、その他の点について、えるえむさんがどんな風に考えておられるのかは気になりますーー。

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  2. えるえむ

    さもえどさん,コメントありがとうございます^^
    ここでいうレイテンシは,オーディオインターフェースとの関係でのレイテンシのことですので,システムトータルの話ではありません。もちろん,各所のレイテンシや帯域幅等々も問題にはなりますが,おおよそPentium3登場以後のPCパーツであれば,再生時にボトルネックとなるようなことはまず無いと思います。

    この点,オーディオインターフェースのレイテンシは結構繊細で,ミキサーを通してしまうと,オーディオインターフェースのレイテンシなんてあっという間にあがってしまいます。
    こうしたオーディオインターフェースのレイテンシについて,DAWソフトにもよりますが,バッファ量の細かな調整や低レイテンシーモード等,ASIOドライバと連携して動作させることができる機能がDAWソフトにはあります。

    もちろん,DTMでは低レイテンシ=正義ですが,再生・鑑賞時にも低レイテンシがよいのかどうかは議論のあるところです。音は違って聞こえるので,メモリの使い方とか変わるのかな?とか悩みます…。
    まぁ,そうなると,システムの各所でのレイテンシが問題となる可能性もあり,益々PCオーディオがよくわからなくなってきてしまうのですが…(爆)。このあたりの事情は,是非コンピュータハードウェア設計の専門家の方に伺ってみたいものです。

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  3. hiro-bo

    ご存知かもしれませんがintel P35/P45では劇的にDPC latencyが大きく、音楽再生などでプチプチとノイズが入ったりする現象などが頻発し、DTMでは使用できないという問題があります(X58ですら駄目らしい)。しかしAMDチップセットでは全くそういう問題が起きないためDTM系のカスタムマシン(ドスパラのDAW専用コンピュータ「digistrema」など)ではAMD系メインでセットされておりDPC latencyの低さを明示したりしています。そのレイテンシをチェックするソフトがDPC latency checkerで、システムやソフトを弄っても数値が変わりますので色々試してみると面白いかも知れません。LynxなどはDPC latencyの影響があるようです。ちなみにウチのマシンでは最小4μs/最大8?9μs位でした。

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  4. えるえむ

    hiro-boさん,コメントありがとうございます^^
    なるほど。実行時間の状態をチェックするソフトなんてあるんですね。知りませんでした。ありがとうございます^^

    拙宅のメインマシン(≠PCトラポ)はASUSのP35系マザーなのですが,今までプチノイズが入ったことがない(Transit USBでASIOだからでしょうか?)ので,ちょっと調べてみました。

    どうも,DPC latancy checkerですと50?90μSくらいのようです(確かに多い?)。でも,たまに(1分に1回くらい?)450μSとか表示される模様です。
    ただ,このソフト自体,2chの自作PC板では一部で話題になっているようですが,2chのDTM板では動作に問題があるとかなり批判的な論調もあるようで,正確なチェックにはMicrosoftが開発者向けに提供しているRATTV3というソフトを使うと良いようです。

    で,RATTV3を試してみると,プロセス的にダントツに実行時間が多いのが,NDIS.sysでして,実に980μSの時もあります。これはネットワークカードのプロセスのようです。
    他に120μS程になるのがtcpip.sysでして,基本的にはネットワークがらみのプロセスが遅くなりがちのようですね。
    P35系マザーで実行時間を短縮しようと思ったらNIC殺しちゃえばいいような気がしますが,不便すぎるので難しいでしょうねぇ。

    ところで,digistremaのページを拝見していたら,チェック時間10秒とかかいてありましたが,10秒だと微妙じゃないですかね?
    邦楽の曲は1曲4分?5分あるわけで,5分間でどの程度実行時間が多いのかが問題になるのではないかと思うのですが…。

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  5. hiro-bo

    digistremaのページもう一度見てきました。ほんとに10秒ですね。
    気づきませんでした。
    ググると真っ赤な凄いグラフがいっぱい出てくるのですが・・(汗
    個人の方々なのでとりあえず見本でdigistremaのページにしたのですが
    流石に10秒とは思っていませんでした(汗

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  6. えるえむ

    >hiro-boさん
    10秒ってちょっと微妙っていうか,意味があるの?って気がしますよねw
    まぁ,営利目的の企業の製品ですから,墓穴を掘るような情報は自分からは発表しないのは当然だとおもいます。
    が,このような手法は,逆に全体的にうさんくささが増すのは事実かと…。

    それはともかく,RATTV3で見る限り,オーディオ関連の実行時間は数μSだったりしますので,まぁ,動画みたり文章作成したり,だらだらBGMかけたりといった用途のマシンなので,気にするほどでもないかな?とは思います。
    いずれはPCトラポにもインストールしてチェックしてみたいところですね。

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  7. 通行人K

    tc electronicが出してるツールもありますよ。
    下記ページ、中央あたりの「DPC Spike Checker Toolとは何ですか?」というところから開くと解説とDLリンクがあります。

    ttp://www.tcelectronic.co.jp/?Id=9846

    DLリンク
    ttp://www.tcelectronic.com/files/forumdownloads/DPC_Spike_Checker_Tool_103.zip

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  8. 通行人K

    あ、あとNCとかを殺したくない場合、PCI Latency Toolなんかを使う方法があります。
    http://hddbancho.co.jp/pcilatencytool.html

    これ、バージョンの違いや機器構成、OSの違いなんかで何処まで動くのか(どのデバイスまでこのソフト上で認識し、調整できるのか)は把握してませし、自己責任になるんですが、自分はXP SP2で2.0.0.1使って、オーディオインターフェースが繋がってるIEEEをあげてやったり他を適度に下げたりとと調整しています。

    返信
  9. えるえむ

    通行人Kさん,コメントありがとうございます^^
    tc electronicのもの,ドスパラのページでも使われていましたね。RATTV3はちょっと融通が利かないソフトなので,ご紹介いただいたもののほうがよいかもしれません。

    PCI Latency Toolもご紹介ありがとうございます。存じませんでした。こちらもよさげですね。
    拙宅では,PCIバスの優先度をOS上で変更して使っていたりしますが,この手のツールでレイテンシも管理すると善いかも知れません。
    でも,PCの挙動においてレイテンシをどう調整すべきかは悩ましいですね。うちだとRMEのカードの割り当てをやたら増やしてやればいいでしょうか(笑)。

    返信

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