リニアPCMって…

closeこの記事は 7 年 9 ヶ月 30 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

 先日,リニアPCMのハイビット・ハイサンプリングレートのソースを聴く機会があったので,思ったことを書いておきたいと思います。

 まず,私自身はCD規格での低負荷再生環境を徹底させてから,再生したいソースにあわせて徐々にゆるめていけばよいかなという方針でPCオーディオをやっています(といっても,未だ低負荷再生環境が完成したとは言い難いわけですがw)。

 で,リニアPCMのハイビット・ハイサンプリングレートの複数のソースを複数の環境で聴いてみたのですが,どうもマニア受けしそうな音作りで,色々と引っかかるところが多いです。不思議ですね?。

 確かに,定位は素晴らしいのです。特に高域方向の情報量は圧倒的に多いので(リニアPCMの原理からいけば当然かも),空気感が極めて正確にでるのですが,正確故なのか箱庭チックなんですよね。
 これは既存の箱庭的サウンドと似ているような違うような感じなのですが,強いて言えば空間認識が非常にしやすい結果「箱の中で演奏しているのを収録している」という当たり前の事実がこちらの心構え以上に露呈しているという感じでしょうか。

 オーディオの面白いところは,目の前で実演されているかのような(擬似的な)リアリティを体験できるところにあるわけですが,いかんせん音楽鑑賞にはライブDVD/BD等と違ってカメラワークという概念がないので,全部同じ目線・立ち位置(※比喩です)での編集となる結果,収録されている環境の空間的限界が露呈してしまって,全部俯瞰して固定カメラで見ているかのような感覚になります。

 翻ってみると,リニアPCMのデジタル録音は元来作り物っぽい音になる傾向にある,というのがなんとなくのこれまでの私の感覚でして,しかもオーディオ機器に物量(≠定価)をかければかけるほど,その傾向は強くなるような気がします。
 その点,DSDによる録音は俯瞰的な空間の見え方にならないというか,空間情報過多な感じが強調されないので,聴いていて空間の圧迫感がないというか,箱モノ感がないのが気持ちよいですね。

 ハイビットハイサンプリングレートのリニアPCMの音を別のいい方で例えるならば,超高画質カメラで撮影した映像をBDで見るようなものでしょうか,見えすぎて逆に作り物(セット)っぽくなったみたいな感じなんですよね。時代劇をフルHD対応にした結果カツラの縁が見えるみたいなw
 オーディオ的な点数は極めて高いのですが,単純には喜べない,下手するとしらけてしまう,そんな感じです。昔のハイビジョン放送と一緒かも…。

 まぁ,それだけ黎明期ということかもしれませんが,ハイビットハイサンプリングレートのリニアPCMなんてもう10年以上前から録音現場では使われてるはずで,そろそろ手法を確立してほしいですね。

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