原子と水晶の違い

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 「オーディオとインテリア」にてクロック関係の記事を紹介していただいたようです。加えて,基本理念の内容をほめていただいて,嬉しいやら恥ずかしいやら…。どうもありがとうございます^^

 さて,上記サイトの12月15日付けの日記で,私が以前当サイトで発言した「一般的に水晶発振器を載せ替えて音質が改善したという報告が多いのは,『周波数偏差の少ないいわゆる高精度な発振器には結果的に位相雑音の低いものが多かった』,というだけではないかと思っています。」というコメントに対して,
>これだけでは同じく低位相ノイズのルビと高精度水晶の音の違いは説明できない
とご意見をいただきました。

 確かに位相雑音の波形からは,水晶発振と原子発振との違いを(少なくとも明確に)読み取ることが出来ません。
 もっとも,違いの根拠をを予測することは可能です。というのも,水晶発振器と原子発振器では,発振させる原理が異なるためです。
 私は専門ではないので,技術的な説明は省きますが(そこに興味を持たれる方もいらっしゃるでしょうね),ある技術者の方のお話ですと,水晶発振器における短いスパンでの発振の安定度は,原子発振器のそれを上回るのだそうです。
 原子発振器は1年を通じての長期安定性はあるのですが,時間的に細かくみてみると,実は絶えず値がふらふらとしているのだそうで,このふらつきの少なさという点については,水晶に優位性があるとのことでした。逆に,水晶は短期的なふらつきは少ないが,その分長期的には周波数的にずれやすいので,水晶,原子ともに一長一短であるということのようです。
 ところが,どうも試聴してみると,周波数的な安定度は大して問題にならないようなので,ますますRbの発振器が絶対に良いとは言い切れない状況になりつつあるとおもいます。
 もちろん,スプリアス(位相雑音のグラフでいうところの髭のようなノイズ)の分布の仕方を見ても,原子の場合は髭が出やすい?ようですから,この点の影響のほうが大きいかもしれません。どちらにせよ断言出来るほどに情報が多くはないでしょう。

 もちろん,「Rbより水晶のほうが絶対いいのだ!」みたいなことを申し上げるつもりはありません。水晶も精度がピンキリなのはクロックにご関心のある方なら周知の事実ですし,位相雑音が-140dB以下になってくると,回路設計でいくらでも雑音は増えますので,端子からきちんと測定して初めて機器の数値的優位性の話が可能になると思います。オーディオメーカーさんはジッターカウンタとか位相雑音測定器とかで端子から測定しているんでしょうかね…?

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