「正しい」音場

closeこの記事は 8 年 7 ヶ月 1 日前に投稿されたものです。最近の記事内容との齟齬がある場合,リンク切れが頻発している場合がありますが,ご了承下さい。

 普段あまり「?のほうが正しい」といった断定的なことは申し上げないようにしているのですが,今日は珍しく,一元論的な話題です。

 基本的な私の立場としては,オーディオとはいえ音楽鑑賞なのだから,測定できること以外は好みで調整すればいいと思っているのですが,幾つか聴感上このほうが正しそうだ,という事柄もあるようにおもいます。

 例えば,ポップス系のボーカル曲があったとして,ボーカルはドラムより前に定位するようにミキシング・マスタリングされていることが大半だとおもいます。ボーカルがドラムより遙か後方で歌っている場合,それは音場の奥行きが出ているのではなくて,単にボーカル帯域が周波数特性的にディップになっているだけ,という可能性もあります。
 奥行き展開型音場を志向される方も,奥行き方向に広がる音場の前後関係に注目して調整されると,また違った展開がみえてくるかもしれません。

 もちろん,最終的には好みですから自分が心地よいようにやるべきであることに変わりはありませんが,個人的には,元々ボーカルは前に定位するように調整してあるソースを意図的に後ろに定位させるということは,何かしら無理があると考えています。私も以前某氏にご指摘を受けて以来,注意している部分の一つだったりします。

※ hyroさんや他の方からご指摘を受けましたので,もう少し文意を明確にすべく,本文中の表記「オケ」を「ドラム」としました。確かに,左右のSpの中央の位置から前にボーカルがせり出してくる,といったことはないですし,あればそれはそれで不自然だとおもいます(笑)。

「正しい」音場」への6件のフィードバック

  1. hyro

    ども、お久しぶり♪

    う?ん、ワタシとしては「ボーカルトラックが前に位置するという確証がない」と考えているので、あんまりその辺に注視してないなぁ。

    AメロやBメロでボーカルが前に定位するように錯覚するのは、他のトラックとのゲイン差と左右chのゲインバランスとかエフェクトの問題だと思うし、サビではむしろボーカルトラックが埋もれるくらいに均等なノーマライズゲインで音場を形成するほうが普通だと思うけど。というかそのほうがミキシングしやすいんじゃないの? ワタシならそうするけど。

    いや、よく知らんけど。というかワタシはあまり関心ないのに突っ込んでスマソw

    華麗にスルーすべし(ぉ

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  2. えるえむ

    hyroさん,コメントありがとうございます^^
    確かにご指摘の通り,確証はないですね(笑)。
    なので,いろんな方のところで同じソフトを再生させていただいたときの印象で,おおよそ配置が明らかなものを使います。
    例えば,多くのシステムでボーカルがSp間に定位しているにも関わらず,特定のシステムではボーカルがものすごい遠くに感じられるような場合(その逆もしかり)には,そこに拘りがあるのだろうなと理解するわけです。

    実際は,別録りだったりするわけですし,ライブ盤(これも全てではないでしょう)やクラシック以外は,音場自体虚構であることがほとんどではないかと思います。

    まぁ,この辺りの話は,是非著名なエンジニアの方にご意見を伺いたいところですね。サンレコとかプロサウンドあたりにこの手の話題はあったりするんでしょうか?

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  3. hyro

    うちは確実に「遠い」と思われますw

    エンジニアが集うフォーラムがそこそこにあるんで(全部英語だけど)、出向いてみては?

    メーカ主導のカスタマーフォーラムもあるし。

    (ちなみにワタシもMerging Techの多くが語り合うフォーラムに出入りしてるし。)

    ミキシング&エフェクトテクニックをコンシューマが理解するのは難しいよ。
    少なくとも基礎を学習してからにしたほうが良いと思う。
    それこそサンレコとか購読してみるのは手っ取り早そうなんだけど、結構偏りのある意見が多いと感じるので、ワタシは直接フォーラムで質問するほうが早いし確かだと思う。T口教には興味ないしw

    返信
  4. キン肉マン

    ライブもクラシックもほとんどが虚構音場です。
    L/R2本だけマイクを立てただけではロクな音は録れないんですよ。
    巷で高音質なんて騒がれているクラシックやジャズ等のCD/SACD/LPも
    実際はマイクを立てまくってEQ/Comp/リバーブetc.をかけまくっています。
    それでいながら最終的に「ホンモノっぽく」聴こえる様にするのが
    エンジニアの腕なんです。

    「正しい音場」なんてリスナー側には判断出来ません。
    強いて言えばレコーディング時にスタジオで鳴っていたモニターSPの音が
    「正しい」のかも知れません。(語弊のある表現ですが)
    私は仕事柄多くのスタジオで音を聴いてきたのでその経験から
    「この音は正しいだろう」「間違っているだろう」と推測しています。

    えるえむさんの仰る通り「間違っている(だろう)音」を再生している
    オーディオマニアの方はたくさんいます。まぁ本人が満足していれば
    それはそれで構わないのですが、私が目指しているのはアーティスト本人、
    もしくはエンジニアに聴かせた時に「良い音だね」と言ってもらえる音です。
    実際にオーディオマニアが「良い」と思う音が彼らにとっては「良くない」
    音であるケースが多々あります。でもその逆は私の経験上稀有です。

    私が最近某所で何枚かCDを推薦しているのもアーティスト・エンジニア側と
    オーディオマニア側との距離をもう少し縮められないかなと思ったからです。

    ちなみにサンレコはダメダメです。99%素人雑誌ですから。
    エンジニアリングを理解したければスタジオに潜入するしかないですね。

    返信
  5. えるえむ

    >hyroさん
    >エンジニアが集うフォーラムがそこそこにあるんで(全部英語だけど)、出向いてみては?

    そうですね。まずはROMから始めたいと思いますw
    質問してもトンチンカンな受け答えになりそうなので。

    >ミキシング&エフェクトテクニックをコンシューマが理解するのは難しいよ。
    >少なくとも基礎を学習してからにしたほうが良いと思う。

    なるほど。まずは機会をいただいてスタジオ見学に行かなければいけませんね。
    脳内のイメージだけで語っていても仕方がないとおもうので^^;

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  6. えるえむ

    キン肉マンさん,コメントありがとうございます^^
    私も何度か某エンジニアさんとお話をするうちに,CDというメディアに収録されているデータはあらゆる意味で虚構なんだろうなと思うようになりました。

    以前,「原音再生」における「原音」の基準をどこに設定すべきか議論されている方がほとんどいらっしゃらないということについて,エントリを書いたことがあります。
    現時点での私見としては,「原音=スタジオでマスタリング工程が終了し完成状態にあるデータを当該スタジオで再生した際に聞こえてくる音」であると考えています。

    条件を考えてみると,
    ○その曲がマスタリングがなされたスタジオであること
    ○プレイバック環境がマスタリング終了時と同条件であること
    ○リスナー自身がその音を聴くこと
    となるでしょうか。

    ただし,このように定義づけた場合,音の良いスタジオ・悪いスタジオがあり,耳の良いエンジニア・悪いエンジニアがいるとされていることから,「原音」も千差万別,ピンキリである可能性が非常に高いということになるでしょう。
    そうであるならば,「原音」選びがとても重要になってくるようにおもいます。

    さて,どうしたもんでしょうw

    返信

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