実は難しい(?)イヤフォン設計 その3

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▼イヤフォンは全然フラットじゃなかった…
http://auris.pu-toyama.ac.jp/PDF/ASJ20070927_2-2-1.pdf

 まずは,富山県立大学のグループが日本音響学会で発表した内容についての記事を見つけましたので,こちらからいってみましょう。

 掲載されているグラフは各種イヤフォンの周波数特性や歪み率を測定したものです。
 周波数特性について見てみますと,カナル型では人間の耳にはめて測定してみたときに低音域が減衰しているのがわかります(音が漏れているようです)。反対に,従前から販売されていたタイプの一般的なイヤフォンですと,人間の耳にはめて測定してみると高域が減衰しやすいことがわかります。

 それ以上に興味深いのは,周波数特性が全くフラットとは言い難いことですね(もちろんマイクの特性や装着方法の差異もあることとは思いますが)。
 イヤフォンというのは耳の中にユニットをはめるわけですから,間接音がないというのはメリットだ→だからf特もよいはずだ,と勝手に思い込んでいたのですが,周波数特性という観点からみると,一般的にフラット志向なスピーカーと比べても悪い方かもしれません。10kHz以下のところですら10dBの差があり,9kHzから音圧が下降しまくりなイヤフォンも多いようですね。
 この点,SONYはやや高域の特性がよいようですが,3k?7kまでがかなり盛り上がっている特性です。

▼メーカー発表の周波数特性はあてになるのか?
 さて,特にSONYを批判するわけではないのですが(グラフで表示していないメーカーはどこでも同じです),SONYのカタログデータによれば,MDR-EX90SLは再生周波数帯域が5-25,000Hzとなっています。
 しかし,上掲の測定結果では20kHzで20dB落ちているので音圧の量は実に1/10,聴感上は1/4になっているわけで,では,25kHzまで再生できるというのはどの程度のレベルでの話なのかという疑問がわくのは当然でしょう。
 私が以前使っていたTechnicsのSB-M1000というスピーカーは再生周波数帯域が「25Hz?100,000Hz(-16dB)」でしたので,まだメーカーとして品質保証の責任はあったわけですが,音圧を全く表記しないでやたらと周波数特性ばかり良好に見せているように見える広告の出し方は,あまり良心的とはいえない気がしますね。

■ 続きます。

実は難しい(?)イヤフォン設計 その3」への10件のフィードバック

  1. 通りすがりのものです。

    -20dBということは、音圧の場合、1/10ではなく、1/100です。
    電圧、電流だと、-20dBで1/10ですが、音圧と電力では異なります。

    返信
  2. えるえむ

    通りすがりのものです。さん,コメントありがとうございます^^
    一度訂正させていただいたのですが,ちょっと理解が足りないのかよくわからないので,教えていただけませんでしょうか。

    http://www.jvc-victor.co.jp/pro/sound/nani/talk-4.html
    http://www008.upp.so-net.ne.jp/soundheaven/oto/otokouza/oto/index.html
    http://www.geocities.jp/fkmtf928/dB_sound.html

    上掲のURLを参照する限り,音圧レベルは対数の20倍ですから,20dB差ですと,その音の音圧を基準となる音圧で割った値が10にならないといけないので,-20dB差は1/10であっている気がするのですが,誤りでしょうか。

    よろしくお願い申し上げます。

    返信
  3. Tux

    確かにイアフォン類は周波数のみしか記されてませんが、正しい測定法は以下等に記されてると思います(RC-8140/8141):
    http://www.jeita.or.jp/cgi-bin/standard/list.cgi?cateid=1&subcateid=9
    (基本的には規格に基づいて測定され、その結果の周波数特性なので
    >少なくともEIAJ RC-8140と記されてる測定値はその筈?です)

    ・・・実際には測定条件同じでは無い?様:
    http://www.ieice.org/ken/paper/20080307kack/

    カプラとは、密閉型疑似耳の事です
    http://www.bksv.com/Products/TransducersConditioning/AcousticTransducers/Couplers.aspx
    簡易的な物では:
    http://www.snubi.org/~hjseo/paper/ENT_2001_s2.htm

    http://auris.pu-toyama.ac.jp/PDF/ASJ20070927_2-2-1.pdf

    ダミーヘッドの耳介(耳朶)部は通常シリコン製ですが、人の耳と同じ生理的な組成では無いので、あくまでもモデルでしか有りません。
    (耳朶に載せるイントラコンカ?タイプは実際の使用に近いかも知れないけど、角度によりかなり音が変化する通り・・・又外耳道/耳の穴に突っ込むカナルタイプでは、人の皮膚の様に密着できないので、隙間が出来て無い訳が有りません>カナルタイプは正しく装着しないと、Loが激しく抜ける様な事と同じです・・・上記に漏洩に関しても触れられてる通り)

    ダミーヘッドの”耳”が、モデルで有る事も当然の事として。

     例えばこれは、藤原さんという方の耳です(ライフマスク的な型どり・複製):
     http://www.meta-design.jp/photos_remote.html
     http://www.otokinoko.com/whats/index.html
     http://www.otokinoko.com/shop/items/mic.html
     (これで録音すると、藤原さんが聞いている音に近い音が記録されます)

    HATSの場合、どういうモデルなのかは存じませんが、IEC 60318に基づいた物の様:
    http://www.bksv.com/Products/TelecomAudioSolutions/HeadTorso/HeadandTorsoSimulatorHATSType4128D.aspx

    又外耳道内部にマイクを突っ込んでの測定は・・・人それぞれ耳(外耳道の構造・容積や鼓膜のでかさ>本来は頭部伝達関数ですが、この場合頭部形状や耳介は影響しないので)の構造が異なるので、大量の被験者によるサンプリングを行わないと無意味です。

    又、マイクを突っ込んだワイヤーなりケーブル分、イアフォンとの隙間が出来る訳なので、測定自体無意味です。

    ・・・参考例には成っても、精密な測定とはとても言えません。

    ”周波数特性が全くフラットとは言い難いこと”

    ・・・頭部伝達関数を学ばれた方が良いですね。又ヘルムホルツ共鳴等も。 
    (実際に特性が暴れてる部分も有るとは思いますが、特性が近似してるのは何故か?)

    以下のイア・シミュレーターの特性は、近似してるのだと思われますが:
    http://www.bksv.com/doc/bp0521.pdf (P3 Fig2)

    先の実験・資料が言いたい事は、”まとめ”に記されてる部分です。

    返信
  4. えるえむ

    Tuxさん,コメントありがとうございます^^

    ▼コメント3について
    >20×log(V1/V2) = 電圧比 [dB]
    ご紹介いただいたURL3番目によれば,上記のように書いてあります。URL2番目についても,同様に20倍になっているように読めます(BLOGのコメント欄は数式が扱えないのでご紹介できませんが)。
    加えて,Tuxさんのご発言
    >(音圧比は通常電圧比と同じdB値で表現します)
    ということを考慮すると,やはり本文の記載で正しい気がしますが,私のほうで何か根本的に理解できていないのでしょうか…。

    返信
  5. えるえむ

    >Tuxさん

    EIAJ RC-8140/8141について,Googleで簡単に調べてみたのですが,イヤフォン/ヘッドフォンの特性をこれらの測定法に準拠していることを掲げているメーカーはありませんでした。
    スピーカーの世界では,EIAJ準拠であることを掲げるメーカーもあったように記憶しておりますが,イヤフォン/ヘッドフォンにおいては滅多にないことのようです。もし掲げているブランドをご存じでしたらご教授いただければと思います。


    測定法の課題について詳細なご説明ありがとうございます^^
    大変勉強になりました。
    拝読した限りでは,イヤフォンの構造的な特徴が,そのまま測定の難しさに結びついており,結果測定法が未だに確立されていないといいますか,精緻化されていないように思いました。
    私も,本文で掲げました実験データが唯一無二の信頼に値するものであると申し上げるつもりはないのですが,反面,「なんか思っていたのと全然違うっぽい!」という新鮮な驚きが非常に強烈でして,「結局メーカーが掲げる数字って何なの?」という疑問をより強く抱いたというわけです。
    フラットさについては,Stereophile誌等で特性が安定しているスピーカーを基準としているとお考えいただければと思います(六本木工学さんのスピーカーも十分フラットのようですが)。

    イヤフォンやヘッドフォンにこだわりを持ってらっしゃる先達の方々は,口をそろえて周波数特性なんて当てにならないとおっしゃいますが,改めてその通りだなぁと感じておる次第です。


    頭部伝達関数の周波数特性グラフは東北大のものを確認したことがありますが,確かにフラットな特性ではないものの,各種イヤフォンの高域特性と比較しても,イヤフォンは全体的に高域が早く減衰する製品群のように見えます。
    もっとも,ご指摘の通り頭部伝達関数は実際は耳の中だけで決まるわけではないですから,特に高域におけるイヤフォンの周波数特性と頭部伝達関数の関係については,厳密には別途検討を要するのではないかと思います。

    なお,頭部伝達関数については,17日付けの記事で皆さんにもご紹介する予定です。

    返信
  6. Tux

    >もし掲げているブランドをご存じでしたらご教授いただければと思います。

    私はHiFi系のAudio機器メーカー関係者では無いので、実状は存じません。
    (業務用機器との関わりは有りますが)

    EIAJは確かにWeb上には見あたらない様ですね。
    (マニュアルなどに記載されてるのかどうか?)

    世界規格のANSI/IEC 268-7 なら各種Hitする様です:
    http://www.google.co.jp/search?&q=IEC+268-7+headphones&lr=
    http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=IEC+268-7+earphones&lr=

    >測定法の課題について詳細なご説明ありがとうございます^^

    全く同じ条件で測定出来るのなら、相対的な比較には成りますが・・・。
    Speakerでさえ同じ条件での測定では無い様であり、又機器の測定さえも。
    (実際メーカーの公表する”Spec”は、メーカー都合としか言えません
    >業務機器関係では、そういう誤魔化しは通用しませんけど)

    >精緻化されていないように思いました。

    実状としては、”てんでばらばら”なのでしょうね・・・。

    だからこそ、先の様に統一/規格化しようという動きも出るのでしょう。
    http://www.ieice.org/ken/paper/20080307kack/
    (メーカーによっては、統一されると不都合が出る処も有りそうですが・笑)

    >「結局メーカーが掲げる数字って何なの?」という疑問

    ・・・先の通り、”数字のまやかし”が蔓延ってるのかも知れませんね。

    >フラットさについて

    私自身はHiFiAudio系との関わりは全く無いので、それ系の雑誌を見る
    事も滅多に有りません。

    そもそも(静的測定での)特性がフラットだから優れてる・・・という
    訳でも無いので(妙な暴れ・Peak/Dipが無い方が良いのは確かですが)。

    >口をそろえて周波数特性なんて当てにならないとおっしゃいます

    Specでは無く、自分が気に入れば良いのでは無いでしょうか?

    人の聴覚構造(マイク?各種プロセッサー類に例える事が出来ますが、
    耳介?外耳道?鼓膜?中耳?内耳等、全く同じ構造/性能の存在など居
    るのかどうか?)も、又音に対する学習・認識(音に対しての知覚・認
    識・分析・想起する感情などは、生きる為に必要な部分は本能的な事で
    も、それ以外は様々な経験を通して蓄積された物であり、それも又人そ
    れぞれ異なります・・・音を分析するプログラムやアルゴリズムが異な
    るという事)も人それぞれなのに、共通する”良い音”等はどこにも存
    在してません・・・個々が言う良い音とは、自分の好みの音であるに過
    ぎません。

    共通するとすれば、心地よいとか不快であるとかの生理的/本能的な部
    分に根ざす物です。
    (私自身は特殊?な音響技術者ですが、それが国籍や年齢・性別に関わ
    らずに共通する物で有る事を、様々に経験してます)

    >頭部伝達関数の周波数特性グラフ

    各種公開されてます。
    http://www.google.co.jp/search?q=HRTF

    >確かにフラットな特性ではないものの,各種イヤフォンの高域特性と比較しても

    記し方がまずかったですね・・・。

    イアフォンの様に耳の穴に直接音を放出する構造では、頭部伝達関数上
    で影響するのは外耳道の入り口の形状と孔の太さ程度です。
    http://72.14.235.132/search?q=cache:ILeks9LZT_wJ:tama.comm.info.eng.osaka-cu.ac.jp/ken/paper/20081204ka7v/+%E9%A0%AD%E9%83%A8%E4%BC%9D%E9%81%94%E9%96%A2%E6%95%B0%E3%80%80%E5%A4%96%E8%80%B3%E9%81%93&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
    (ヘッドフォンや、耳の側の小型Speakerから音を出す構造では、当然
    耳介の影響も受ける事に成ります・・・Speakerなら、頭部や諸々の影
    響も)

    それよりも、ヘルムホルツ共鳴とは、半閉管(イアフォンで塞ぐとほぼ
    閉管)としての外耳道の共振/共鳴という事です(上記に触れられてる
    通り)。
    http://www.phys.unsw.edu.au/jw/Helmholtz.html
    http://www.google.co.jp/search?&q=Helmholtz+resonance

    何故人の聴覚特性が等ラウドネス曲線(これも又”モデル”であり、実
    際には一人一人特性は異なりますが)の様に成るのか?・・・の一つ。
    http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2003/pr20031022/pr20031022.html

    >イヤフォンは全体的に高域が早く減衰する製品群のように見えます。

    スピーカーではCone、イアフォンではダイアフラム(Diaphragm)ですが、
    物理構造を考えられれば、高域に限らず口径が小さい方が過渡的な応答
    性が良く、又減衰も早いという事は理解できると思います。

    又周波数成分と個々のエネルギー(電気→音の粗密波)としても、高域
    に成る程にエネルギーは少なくなるので。

    ・・・という意味での”早く減衰する”では無いのかもですが。

    高域の周波数特性が悪い・・・という意味なら、物理構造上より高域特
    性は良い筈なのに(先の通り口径が小さい程に過渡的な応答性が良い筈
    なのに)、何故そうなるのか?です。

    ・・・私も何故だか解りません(測定上そうなってしまうのかも知れま
    せんが>外耳道に突っ込んだ状態では、当然各種干渉も生じるので)。

    測定には通常Pink Noiseが使われますが、それは自然界の音の分布に近
    い(1/f)為と言われます(正しくは、オクターブバンドでのエネルギ
    ー比が同じ為)。
    http://en.wikipedia.org/wiki/Pink_noise
    http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa2545983.html

    各種測定は、騒音測定なら1Oct等であり、一般的な測定なら1/3Octが基
    本です。必要に応じて1/6Oct以上で測定される事も有りますが、建築音
    響等一部です。

    例えば私がかなり昔から所有してる物も
    http://www.gold-line.com/dsp30.htm
    http://www.gold-line.com/dspopts.htm
    1/12Octまで分解能を細かくする事が出来ます。
    (必要ないので私のは1/3Octのまま)

     ・・・因みに、測定はあくまでも参考としてしか使いません。

    イアフォンや又はスピーカー等を、静的な測定(一般的にPink Noiseを
    元とした物)では無く動的な測定(楽器の音や音楽とは異なりますが、
    応答性という点ではインパルス測定にて)を行うと、どうなるか?です
    (ワーブル・トーン等も使えるかも)。

    ・・・こういう事ですが:
    http://www.acoustilog.com/impulser2.gif
    (こういうのは、静的な測定では殆ど出てこない部分ですが、現実的に
    Speaker等から出てくる音は、動的に変化しているのです)

    返信
  7. えるえむ

    >Tuxさん
    >”勘違いされてる様ですね”は、最初の書き込みの方に向けてです。

    了解しました。

    >そもそも(静的測定での)特性がフラットだから優れてる・・・という
    >訳でも無いので(妙な暴れ・Peak/Dipが無い方が良いのは確かですが)。

    案外このあたりのコンセンサスがコンシューマオーディオではとれていないというか,周波数特性をどう読み取るべきかということがあまり議論にならないので,コンシューマの世界では,周波数特性のフラットさ至上主義な方もいらっしゃいますね。

    >Specでは無く、自分が気に入れば良いのでは無いでしょうか?

    究極的にはその通りだとおもいます。ただ,気に入るかどうか判断する対象を事前に絞り込める程度には何かしら指標があったほうが便利でしょうね。

    >共通する”良い音”等はどこにも存在してません・・・個々が言う良い音とは、自分の好みの音であるに過ぎません。

    論理的に考えても,同じように考えられると思います。ただ,相互訪問などをしておりますと,好みから外れていても説得力のある音というのはあるような気がいたしますね。

    >共通するとすれば、心地よいとか不快であるとかの生理的/本能的な部分に根ざす物です。

    これは非常に興味深いです。私はリズム隊は生物的な心地よさにつながるのかな?と勝手に想像しておりました。

    >高域の周波数特性が悪い・・・という意味なら、物理構造上より高域特
    >性は良い筈なのに(先の通り口径が小さい程に過渡的な応答性が良い筈
    >なのに)、何故そうなるのか?です。

    これは非常に不思議ですよね。BA方式はまだしも,ダイナミック型の減衰が実測では早いように思われるのはイヤフォン設計者の方に色々とお伺いしてみたいところです。

    コンシューマオーディオの世界でも,近年スピーカー設計にインパルスレスポンスやステップレスポンスを考慮したものが登場しています。今後は周波数特性以外の指標をいかにクリアするかが課題になるのではないでしょうか。
    逆に,これらの性能が高いことばかり一人歩きするのもどうかとは思うのですが…。

    返信
  8. Tux

    >周波数特性をどう読み取るべきかということがあまり議論にならないので,コンシュー
    >マの世界では,周波数特性のフラットさ至上主義な方もいらっしゃいますね。

    静的測定がFlatに見えたとしても、動的にFlat(周波数成分に関わらず応答性/音が
    同じ)等という事はあり得ないので、一般的に公表される特性などあてに成らない
    のです。

     少しだけ補足すると、先にも記してる通り楽器の音などは以下の様な成分で構成
     されますが:
     http://en.wikipedia.org/wiki/Timbre
     (大きくは、”Spectra”/時間軸での基音+倍音成分と、”Envelope”/日本語
     では包括曲線ですが、時間軸での音量変化です・・・他に”In music”で記され
     てる各種要素も有ります)

     興味有ればより詳しい物として(眺めた程度で読んでません):
     http://www.aaue.dk/~krist/TMoMS.pdf

     単純には、静的測定ではSpectraの部分は少しは反映されるかも知れないけど、時
     間軸でのSpectra変化や又Envelopeは動的測定で無ければ反映されないのです・・・
     結果、仮に静的測定で全く同じ特性のSpeakerでも、応答性にじて再生される楽器
     の音は個々に異なる物に成り得ます。
      

    >気に入るかどうか判断する対象を事前に絞り込める程度には

    Audio製品として購入する場合、どの程度Specを参考にするのかは人それぞれでしょう。
    (日本人の傾向としては、Spec重視/偏重主義的な物が強そうですが)

    >論理的に考えても,同じように考えられると思います。ただ,相互訪問などをしており
    >ますと,好みから外れていても説得力のある音というのはあるような気がいたしますね。
    >これは非常に興味深いです。私はリズム隊は生物的な心地よさにつながるのかな?と勝手に想像しておりました。

    それはやはり:
     >>共通するとすれば、心地よいとか不快であるとかの生理的/本能的な部分に根ざす物です。

     という事だと思われます。

     ・・・何が心地よいのかや不快なのか等は、膨大過ぎるので省略します。

      例としては、
      ・ビブラートを掛けないViolinのボウイングの不快さと、ビブラート奏法での
       心地よさの違い(演奏スキルや楽器固有の倍音成分などは別として)

      ・歪み/音割れ(Clip)は不快なのに、何故E Giutar等のFuzz/Distortion系
       Effectを掛けた音は不快に感じないのか?

       ・・・他各種有ると思います。
     

    >これは非常に不思議ですよね。BA方式はまだしも,ダイナミック型の減衰が実測では早いように思われるのはイヤフォン設計者の方に色々とお伺いしてみたいところです。

    再び減衰が早いというのが応答性の事なのか周波数特性の事なのか解りませんが・・・。
    (”減衰が早い”とは、常識的には前者の事です)

    応答性なら、物理的にダイアフラムの質量が軽い分、電気→磁気→音の粗密波とし
    て変換されるエネルギーは(変換ロス分が熱に成る以外は、エネルギー保存の法則
    通り)、遅延(アタック部での)が少なく変換されるという事であり、又慣性によ
    る無駄な動きも少ない、無駄な余韻を生じにくい切れの良い(減衰が早い)音に成
    ります。
    http://www.google.co.jp/search?&q=Speaker%E3%80%80%E6%85%A3%E6%80%A7%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87&lr=

     ホーン付きの18″SubLo等では、音が”ボン”では無く”ブォン”という感じで応
     答性が悪く、又実際には”ブォ?ン”という感じで音の切れも悪くなります。
     (そういうのを”遅い”Speaker等と表現したりしますが、応答性の事を言ってる
     のです)

    周波数特性という事なら、実際構造上高域特性良い筈なのに、何故測定上の特性が
    悪くなるのかは謎です。
    (私は外耳道による干渉/共振で、測定環境ではダンピング/音の打ち消しが有るか
    らなのかもと思いましたが)

    >コンシューマオーディオの世界でも,近年スピーカー設計にインパルスレスポンスやステップレスポンスを考慮したものが登場しています。今後は周波数特性以外の指標をいかにクリアするかが課題になるのではないでしょうか。

    ホール/設備音響(私はPA/SR対応も行うけど、分野としては設備音響です)等では、
    RT-60(残響特性)他空間も含めての事に成るので、益々複雑に成ります。

     PA/SRの世界では、Meyer SIMという、より現実的な測定も行われます。
     http://www.meyersound.com/sim3/
     http://www.atl.co.jp/products/meyer/SIM/sim3_top.html
     他にはSIA Smaart 等も:
     http://www.eaw.com/products/software/index.html
     (昔はJBL Smaart としてOEMでリリースされてました)
      http://www.jblpro.com/pages/software/jblsmpro.htm
     

    >逆に,これらの性能が高いことばかり一人歩きするのもどうかとは思うのですが…。

    又売る為に利用されるのでしょうね・・・。
    (勿論良い部分のみを・苦笑)

    返信

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