国内のピュアオーディオの世界も自作PCの世界もあんまり変わらない?

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Oscilloscope screenshot of Ethernet transmission違うと言えばもちろん違うんですが,同じだなあと思う部分もかなりあります。

今回ATX電源をみていて特徴的だとおもったのは,国内には,ATX電源を客観的に比較しようというサイトはほとんど無いことです。ましてやオシロを持ち出して波形を計測したというサイトは無いんじゃないかと…(あるなら教えて頂きたいです)。
中身開けて,写真撮って公開して,半田付けが綺麗だ汚いだ,電解コンが日本産だ中国産だ,といったところはたまに見かけますし,以前は回路をおいかけて品評するっていうのもありましたが,何故か測定はないんですよね。好意的に解釈すれば,個体差や測定条件の違いなどがあるなかで,自分が測定した結果が一人歩きするのは良くないと考えている方が多いのかもしれません。

この結果,これはいい電源だ悪い電源だと,バイラルマーケティング的なノリで評価が形成されていくあたり,カカクコムがコミュニティとしても肥大化した理由が垣間見える感じもします。同じようなことは静音ファンの評価についてもいえることで,「静かなファン」というのは実際は客観的に数値で出せるようでそうでもないんですね(音圧周波数特性グラフを表示すればいいかもw)。
最近のオーディオ業界は最近オカルトだプラセボだーと揶揄されがちです。他方,国内の自作PCの世界は,確かに早さだけが勝負ならばベンチマークである程度わかったりもしますが,それ以外の項目はわりと口コミだけで回っている印象なのは,案外オーディオの世界とさして変わらないのではないかと考え直した今日この頃でした。

ちなみに,私は測定についてはちょっと違う(?)考えを持っていて,コンシューマレベルにおいては,結局誰かが最初にはじめてしまえば,それがデファクトスタンダードになるから,あとは誰がやるかというだけだと思っています。
実際,最近はいわゆるジョニグルやSPCRなどの測定結果で話が進んでしまう場面をよく見かけるようになりました。今後ベンチマークソフトなどが使いにくいPC向けパーツの評価はどのような方向になっていくのか,楽しみです。

Creative Commons License photo credit: Brandon Stafford

国内のピュアオーディオの世界も自作PCの世界もあんまり変わらない?」への13件のフィードバック

  1. ピンバック: えるえむ

  2. messa

     個人のサイトではないですが、PC雑誌や雑誌系のHPで電源の低負荷・後負荷での電圧変動とかは見ている特集は定期的に出ていると思いますが??? 直流だから電圧の安定性をみれば出力の性能は評価できますよね?

     オーディオ的には元のコンセント側にノイズ出さないかとか、周りにノイズ出さないかが気になりますが‥。

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  3. えるえむ 投稿作成者

    messaさん,コメントありがとうございます。
    そういえば,DOS/Vパワーレポートでは電圧監視ソフトを使って簡易的な電圧計測はしていますね。個人的には,PCオーディオ的観点としては直流時の電圧の安定性はあんまり重視しない立場なのと,ソフトウェアを使った電圧監視の結果はあまり信頼出来ないので(もちろん無いよりはいいとおもいます),すっかり雑誌の電圧測定記事のことを忘れていました。
     
    というのも,程度問題ではありますが,結局どこかしらでATX電源で生成した直流電流はDC-DCコンバーターやレギュレーターを通過しますので(特にオーディオ的に対策が施されている製品はなおのこと),電圧の長期的(数秒あるいは数分単位)な変動はさほど問題にならないと思います。
    この点,一般に自作PCプロパーでの観点では,ご存じと思いますが,高負荷時の異常な電圧低下でPCパーツの一部にトラブルが生じるといったケースがあるため,電圧変動が問題視されるわけです。
    しかし,PCオーディオ的使用法では,高負荷時のデータは考慮する必要性はほとんど無いわけで,問題になるのは,リップルの量,ノイズの量,電源のインピーダンスの低さなどではないでしょうか。
    もっとも,日本の雑誌でこれらを測定・公開するには,最低限きちんとしたオシロスコープを使わなければならないとか,雑誌で掲載するには校正したものを用意しないと色々波風立ちそうとか,そもそもオシロで白黒はっきりつけると広告主が嫌がるとか,色々と課題がありそうです。オーディオ雑誌と似たような状況は少なからずあるんじゃないでしょうか。読者は結果だけ欲しいわけで,そこまで苦労しても立ち読みで終わらせる人もいて売り上げに結びつかないかもしれませんし。
     
    なお,コンセント側にノイズを出すかどうかは全高調波歪み率をみればある程度予測できると思います。また,空間に放出される電磁波としてはVCCI ClassBやFCC ClassBを取得しているかどうかが目安になると思います。前者の代表例はNIPRONの500W電源ですね。

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  4. messa

    こんばんわ。

     詳細な解説ありがとうございます。アンプとかの電源系を弄って音が変わるのですら腑に落ちないのに、PCオーディオになってもケーブルやら電源やらで音が変わるのは本当に罪深いですね。オーディオがオカルトと同一視されるのも仕方ないかとも思ってしまいます。

     雑誌の特集はDOS/Vパワーリポートです。電源の特集を見返したら、高負荷時の電圧だけでしたね。まあ普通に使うと電源で問題になるのは高負荷時ですから仕方ないかも。特にオーバークロックしたりしていれば、電圧の変動は気になるところでしょう。とは言え中身の解説と共に騒音や消費電力も測定しているので、一般的な使用には十二分に参考にはなるのではないかと。

     PCパーツの評判ですが、個人で大量&すぐモデルチェンジする製品を集めて評価することは困難で、以前は雑誌からの情報が下敷きになっていたように思います。しかし、ほとんどの雑誌が廃刊になって現在は情報の質は減っているのかな??? 頑張っているのはDOS/Vパワーリポートぐらいで、今でも精力的に特集組んでますね。記事をネットで公開してもいますし、日本のオーディオ雑誌にもこれぐらい頑張って欲しいと思います。ちなみに、一万円から始まる~(http://www.dosv.jp/other/1003/14_index.htm)なんて特集もありました。こんな特集からオーディオに興味持つ人が増えれば良いですね。

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  5. えるえむ 投稿作成者

    『1万円から始まるPCサウンド革命』,拝見しましたが素晴らしいですね。びっくりしました。
    PCオーディオを特集するオーディオ専門誌もこれくらいやって頂きたいなあ…。特性を測定するのと音質評価を全く別個に行うあたりは,StereoSoundのスピーカー測定企画を思い出しますね。

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  6. juubee

    どこの世界でもムードだけで動いてるってことよくありますよね(笑)。

    古い話で恐縮ですが、何年か前のDOS/VmagazineにATX電源のノイズ測定が載ってました。以前はネットにも上がっていましたが、もし残っていてもだいぶ古いので、今の参考にはならないはずです。当時、これを参考に電源を1つ買いました。

    やろうと思えば、パソコンをオシロがわりにすれば、誰でもできるでしょう。私も、少しだけしています。ただ、帯域が限られていますから、これが有用なのかどうか識者の話を訊いてみたいところです (^^;;

    ただ・・、パソコンの電源って、結局50歩100歩、というのが私の聴感です。同じスイッチング電源でも、機械組み込み用のスイッチング電源のほうが好ましく感じます。また、結局はスイッチング電源になるのですが、トランス式電源と静音化用のATX電源DC-DCコンバータを組み合わせる方法も好ましく感じます。http://www.diatec.co.jp/products/det.php?prod_c=369

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  7. えるえむ 投稿作成者

    juubeeさん,コメントありがとうございます。
    サウンドカード等を使ったオシロは簡易的ですが,ソフトウェアで電圧測るよりはよほど信頼出来ますね。
    最近のjuubeeさんの記事を拝見していて,フィルター類についてもPCオーディオに応用できそうだなと思っていたのですが(というか普通に今も形を変えつつ受け継がれている気がしますね),電源についてはwebcomsでも結局Antecがいいらしいみたいな感じで根拠らしいものは無かったように思います。それともどこかに書かれているのでしょうか?
     
    パソコン用電源は私の経験だと音の傾向はかなり変わりますが,質的に変わる電源は凄く少ない印象ですね。でもブラインドテストでわかるであろうくらいには違いました。
    DC-DC変換ですと,diatecのものか,picopsu使う感じになりますかねー。中身がシンプルで低消費電力な組み合わせなのであれば,それも良いと思います。実際PicoPSUはトランス式安定化電源と組み合わせると結構いい線いくみたいですし。
    組み込み機器用スイッチング電源というとATX規格じゃないものでしょうか?

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  8. Pourquoi

    質的には五十歩百歩だとしても表情は色々と個性があるので、ケーブルを選ぶような感覚で自分の好みや環境にうまくハマるものを選べばいいのではないでしょうか。
    私的には家電と同列扱いですが。

    VIERAとパルックが同系統の音色なのが面白いです。
    メーカーが同じだと音色も似るんでしょうかね。

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  9. juubee

    えるえむさん、すみません。
    市販のATX電源に早めに見切りをつけてしまったので、つい、改造がらみの話をしてしまいました(^^;; もちろん、普通には市販のATX電源の中から探すのが安全だと思います。

    >組み込み機器用スイッチング電源というとATX規格じゃないものでしょうか?
    ええ(^^;;
    COSELやTDKラムダ、などのスイッチング電源です。3.3V、5V、12V、などの単出力電源を組み合わせて、さらにATX電源と同じような動作をさせるか、誤魔化すか、してPCを起動させます。http://www.google.co.jp/search?hl=ja&source=hp&q=atx%E9%9B%BB%E6%BA%90+%E8%87%AA%E4%BD%9C&lr=&aq=5r&aqi=g-r10&aql=&oq=ATXdenngenn&gs_rfai=
    少し前にご紹介されていたnissyさんは手動で行われているようです。http://community.phileweb.com/mypage/entry/1427/20100311/17169/
    Pentium3の頃のマザボでは、そのまま単純にONしても起動するマザボはけっこうありましたが、今のマザボはわからないです(^^;;

    DC-DC変換にトランス電源を組み合わせる場合、おっしゃるように、まともにやっちゃうとトランス電源が大変な容量になるので、やっぱ省電力PC向けかと思います。というか、PCオーディオには省電力PCがいいと思いますが(笑)。コンバーターの入力が15V以上の場合、コンバーターですべてのボルトを生成するでしょうから、なにかとやっかいな安定化の必要はないように思います。

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  10. えるえむ 投稿作成者

    Pourquoiさん,コメントありがとうございます。
    VIERAとパルックから何か共通の要素を取り出せれば結構おもしろそうですねw

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  11. えるえむ 投稿作成者

    >juubeeさん
    nissyさんの電源はコンデンサの充電時間を利用してきちんと自動的に立ち上がるようになってますよ~。
    以前から,安定化電源やスイッチング電源を組み合わせてATX電源のかわりにするといったものや,今はTDKラムダから各種の電圧が出せるモジュールを組み合わせて様々な電源に対応するものなど,色々と出ていますね。
     
    個人的には,様々な理由からオーディオ用PCの省電力化は強くお薦めしたいところです。電源のカスタマイズという点でもそうですね。最終的には,ATX電源のケースに入るトランス式電源を作るのが面白いかなと思ってますw
    オーディオデザインさんが参考出品されていたオーディオPCは,確か電源がオーディオデザインさんの電源基板を流用したオリジナルのものでした。大変評判よかったみたいですね。

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  12. Pourquoi

    パっと思いつくのは松下製のランプを使ってるからVIERAはパルックみたいな音がするとか?といったことぐらいですかね(笑)
    まぁ内部のランプをどこで作ってるかは知らないんですけど。

    仮にそうであるならばSamsungパネルを使った機種はあの特徴的なSamsungトーンがするということになりますが、生憎うちにはSamsung純正の液晶ディスプレイぐらいしかないので確かめることはできず。
    無論この純正ディスプレイはメモリやビデオカードやSSDでお馴染みのあのSamsungの音がします。
    どこに組み込まれていてもすぐにわかるSamsungチップのキャラクター恐るべし。

    真面目な話をしてるところにアホ話で割り込んでしまい済みません。

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  13. 単二

    故・長岡鉄男先生のスピーカー創造や評論が、豊かな感性と同時に、スペクトラムアナライザ等を動員した徹底的な実測に基づいていたことを思い出します。
    電気については素人ですが、こうした観点からの批評はぜひ欲しいなと思いました。

    返信

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