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DN-HP820EBのカスタマイズ

DN-HP820EBを購入された皆さん,いかがでしょうか。期待していた方の中には,音の粗さにがっかりしている方もいらっしゃるかもしれません。ですが,中域の粗さはある程度はエージングで収まりますので(むろん限界はありますが),まずは100時間ほど音楽を再生してみると良いでしょう。

さて,それでも解決しない中域の粗さを改善する方法として,吸音材をハウジング内部に仕込むという方法があります。このハウジングの内径からいって共振ピークは5kHz程度にあるようです。これをつぶしてしまおうということですね。

作業自体は簡単で,プラスドライバがあれば出来ます。耳当てを外して,ねじを外すだけです。ねじ留めしている樹脂がやわなので,何度も締めたりゆるめたりしているとねじ穴が馬鹿になってしまうことがあります。作業時には無理矢理ねじを締めないよう,ご注意ください。

これ,なんだと思われますか?家にありましたティッシュです(笑)。ティッシュを丸く切り取っていれています。枚数は適宜調整が必要です。ティッシュの質や厚みなどで吸音性能は変わると思われますので,色々と調整が必要不可欠でしょう。
もちろん,ティッシュは一番お安い素材ということで提案するものですから,絹や綿の布や綿でもいいですし,本格的な吸音材でも良いでしょう。

ちなみに,この内部配線用ケーブルがもの凄くプアな音なので,ティッシュで飽き足らない方は内部配線の交換に挑戦してみてください。半田付けの難易度としては相当優しい部類に属します(これで破壊するようだとかなり不器用かも…)。
内部用ケーブルを変更しますと,高域の伸びが出てくる印象です。音数も若干増えます。個人的には,オヤイデ銀単線とか,S/A Labの銅より線とかいいんじゃないかなと思います(後者は今テスト中)。他にも使ってみると良い線材もあると思います。
安価で自由に改造して遊べるのもこのヘッドホンの良さです。是非皆さんのカスタマイズ例をご紹介下さい。

超ウルトラスーパー…ハイコストパフォーマンスなヘッドホンDN-HP820EB

小さい頃,「超ウルトラスーパーミラクルなんたらかんたら」みたいな修飾語を付けるのが私の周りで流行りましたが(多分地元だけでしょう),皆さんは,とにかく凄い!ということを相手に伝えるための修飾語はどのようなものをお使いでしょうか。

今回のエントリでご紹介するヘッドホンの特徴を示す端的な表現としては超絶ハイコストパフォーマンスなヘッドホンというのが判りやすいと思います。上海問屋さん取り扱いの,DN-HP820EBです。

こちらは買い方にコツがありまして,最も安く購入するためには上海問屋さんの直販サイトにてご購入頂く必要がございます。なんと,送料込みで1499円です。送料除外したら1000円くらいですかね。色んな意味でやばいです。
当初プレスリリースを出した頃は5000円程度で販売されており,最近1500円で投げ売り状態なのは,やはり音響分野に非音響分野の業者が参入することの難しさの表れかなあと感じます。ちょっと上海問屋さんに同情してしまいます…。

仕様として面白いのは以下の点です。

  • 黒檀削りだしハウジング(外観ですとプラに塗装を施したみたいに見えなくもないのですが,分解してみたところ,確かに黒檀を削りだして作ってました…コスト的な意味で凄い。)
  • LRセパレート構造でバランスアンプでの動作が極めて容易(プラグは2.5Φの2極でしょうかね?)。
  • 折りたたみ可能で,かつDJプレイ用にヘッドホン部が回転する機構付き。

全体的な仕上げは普通で特に高級感もないわけですが(当たり前だ),逆にこの気楽さが鞄に無造作に突っ込んでおく的な使い方が出来てとてもいいです。MDR-Z1000は大きさとしてはコンパクトですが,やはり高級なのと造りの拘り方が強度と相反する部分があるので,鞄に無造作に突っ込んでおくのはちょっと気が引ける感じでした。

音質傾向としては,以下のような感じです。

  • 音圧周波数特性としてはピラミッドバランス(つまり低域より)です。ベント(空気穴)付きのほぼ密閉型のヘッドホンですが,低域が籠もるような印象はありません。
  • 高域は非常に地味で,情報量は普通。出ていない音があるというわけでもないけれども音数は少なめに聞こえるかもしれません。高域の音数はMDR-Z1000の方が多いと感じます(まあ,音数っていうのも微妙な表現ではありますが)。
  • 気になる点としては,中域,特にボーカル帯域の当たりの透明感が足りず,埃っぽい音に感じる点ですね。ボーカルの澄んだ感じが第一という方の評価は低くなると思います。エージングでおおむね解消できますが…。
  • 音場は密閉にしては広いというか,普通です。音場狭いなーという印象はありません。
  • 音像定位はHD800程ピンポイントではありませんが,優秀です。立体的な音像定位で非常に好感が持てました。
  • 特筆すべきは高域の歪み感の少なさです。これはもう高額商品を含めた市販品中でもトップクラスですね。HD650くらいかなあ。MDR-Z1000よりは歪みっぽくないです。
  • 加えて素晴らしいのは帯域バランスの良さです。とにかく中域以上でのピーク感の無さと,各帯域の繋がりのスムーズさは異常なレベルといえるでしょう。

次に,DAP,ポータブルヘッドホンアンプでどう変わるのか?ということですが,以下のような結果でした。

  • DAPやポータブルヘッドホンアンプでも変わると言えば変わりますが,思ったほど変化せず。特にPMAだと余り効果を感じませんでした。低域よりでやや暖色系という割と似たような傾向だからかもしれません。
  • しかし,fi.Questえるえむ仕様Rev.2(通称「えるえむたん機」だそうです)ですとめっちゃ私好みになるので,アンプで変わらないということはないと思います。

と,こんな感じでかなり褒め基調なわけですが,1500円ですから是非お試し戴きたいなと思います。お友達のオーディオ入門用にも最適です。このヘッドホン,これだけではない魅力というか,遊ぶ要素があります。次回エントリではそちらについてご紹介していきましょう!

ホームオーディオとポータブルオーディオ,それぞれの長所を探ってみる

どちらもそれなりに気合いを入れて取り組んだ場合の話です。もちろん程度問題ですので,おおざっぱな傾向だと思っていただければと思います。

○ホームオーディオ
・定位(フォーカス感)
・音場
○ポータブルオーディオ
・音数
・解像感

▼音の細かさはイヤホン・ヘッドホン環境が圧倒的に有利
やはりポータブルオーディオの最大の特徴は,そこそこの投資で高い分解能,正確にはロスの少ない音を楽しむことができることに尽きると思います。
実際には送り出し機器の情報量もそれほど多くはないので,音像の密な部分を表現しにくいという課題もあるのですが,それ以上にロスが少ないので,細かい部分を評価すると,いまいち気合いが入っていないホームオーディオではロスして聞こえてこない音がたくさん聞こえてくることがわかります。
正直,数百万投資していても,音数がトータル10万程度のポータブル環境に負けることは大いにあり得ますw 私のところもセッティングに失敗するとそうなります(爆)。

問題は,この音数は多いけど実体感に乏しくなりがちなイヤホン・ヘッドホン環境の音というのをどのように考えるかです。
たとえば音の細やかさを判断する際に,よく残響成分の表現を基準とするケースがありますね。「余韻が伸びた!→だから解像度が高い」みたいなロジックです。こういう判断手法ですと,イヤホン・ヘッドホン環境は大変解像度が高いということになります。
しかし,確かに音は細かいのですが,個人的には密度感はさほど無いように感じられるのも事実です。まぁ,曖昧な感覚を比喩的に表現しているだけなので,断言はしにくいのですが…。
一度据え置き型機器と据え置き型ヘッドホンアンプでイヤホン鳴らしてみるしかないかな(汗)。

ホームオーディオで10万円程度のポータブルオーディオが表現する細やかさを出し切るには,相当の物量(100万円くらい?)をかけたうえに,セッティングにかなり気を遣う必要があるでしょう。
このロスの少なさは,据え置きシステムとヘッドホンを組み合わせた場合に最大限に効果が発揮されるように思います。こうなると,ルームチューンを入念にしたハイエンドシステムでもなかなか太刀打ちできないかもしれません。

▼定位・音場に三次元的な立体感を求めるとスピーカー環境が有利
反面,イヤホン・ヘッドホン環境での定位や音場表現はスピーカーのそれと比べて相当隔たりがあります。イヤホン・ヘッドホン環境は前後感の表現が非常に難しいので,三次元的な定位や音場を演出するのは非常に厳しいものがありますね。
もちろん,日本のリスニング環境ですと,ステレオイメージを作るところまでセッティングを煮詰めきれないケースや音量を上げられないケースも多々あるでしょうから,そういう場合はイヤホン・ヘッドホン環境のほうが良いこともあると思います。
しかし,最低限ステレオイメージを作ることさえできれば,音場についてはスピーカー環境のほうが有利なのはいわずもがなです。定位については,Spで出せる定位とソース機器で出てくる定位は異なりますので,オーナーの腕次第なところはありますが,入門機でも十分楽しめると思います。

USBバスパワーの品質を改善するUC-BST

USBオーディオの大半がなぜいまいちいい音にならないのかということは数多くのサイトやBlogなどで言及されていますが,USBバスパワー(USB端子からの5VDC出力・上限500mA)駆動の機器の問題点のひとつに,USBバスパワー出力の品質が悪いということが挙げられます。

USBバスパワーの品質がいまいちな理由はいろいろな分析の仕方があるとおもいますが,簡単にいってしまえばPCプロパーの世界では,ある程度の品質以上は過剰品質となってしまって必然性がないということだと思います。大半のUSBオーディオ機器は5VDCから3.3VDCなどを生成するためにDC-DCコンバーターやレギュレーターを内蔵していますから,USBのバスパワーはそれなりの品質があれば十分動作する,という理解もあながち間違いとは言い切れません。

ただ,一般論としてはそうであっても,音質にこだわりのある方であれば,DC出力の品位が再生音に大きく影響していることは経験上明らかであって,これを改善することができるのであれば超したことはないわけです。

前置きが長くなりましたが,最近購入したグッズでこれは!というものがありましたので(正確にはUA-25EXをお使いの某氏に薦めたところ,あまりに評価が高かったので気になって使いどころもあんまり無いのに買ってしまった(爆)),皆さんにもご紹介しておきたいと思います。Buffalo製のUC-BSTです。

BUFFALO UC-BST バスパワーブースト機能付き USB2.0ケーブル
BUFFALO UC-BST バスパワーブースト機能付き USB2.0ケーブル
  • 発売元: バッファロー
  • メーカー: バッファロー
  • 価格: ¥ 2,605 (10% OFF)
  • 発売日: 2004/01/31
  • 売上ランキング: 12967
  • おすすめ度 4.0

UC-BSTは元々はUSB-HDDをバスパワーで何とか動かせないかという着眼点のもと,コンデンサに電気を貯めて置いて電流を一気に流せるようにすれば起動時の負荷に耐えられるよね!という発想で出来た製品です。これは,通常はHDDの起動時に電流不足になってしまい起動失敗というパターンが多いためです。
UC-BSTで使われているコンデンサは電気二重層コンデンサというもので,色々な用途で使われますが,リップルを除去したいという場面でも使われます。つまり,直流電流から交流成分を除去することができるわけですね。また,コンデンサ全般には,程度の差はありますが高周波のノイズフィルターの効果もあります。

肝心の再生音ですが,iQube V2でテストしてみたところ,非常に良好でした。
全体の透明感が非常に高まるのと同時に,音場がかなり広く感じられ,加えて力感が出てきます。音像が近く感じられるあたりで好き嫌いは出てきそうですが,音像の芯と余韻がきれいに分離しており,音像定位が平板になるわけではないので,私としては基本的に正しい方向での変化と感じています。
また,聴感上ではありますが,再生時のホワイトノイズも減少しているようです。無音時はあまりかわりません。このあたりはiQube V2の仕様との兼ね合いもあることでしょう。まあ,ホワイトノイズ云々よりも音そのものが全く違うグレードになる印象ですので,USBオーディオ全般,特にバスパワーで動くものをお使いの方にはかなりお薦めです。
最近は高音質を謳うUSBケーブルもいくつも販売されていますが,iQubeV2は試聴する限りUSBケーブルでの差異がほとんどでないので,その点でもUC-BSTはかなり明確に効果を持つと言うことが出来ると思います。

使用上の注意としては,入力部のケーブルがあまり長くないこと,出力端子がMini-B端子であることが挙げられます。iQubeV2ではベストですが,その他のUSBオーディオ機器では接続が難しいケースも考えられますので,変換ケーブルを用意されると良いでしょう。HUB経由で接続される場合は,機器に近い側に。変換ケーブルを使われる場合は,できるだけ出力側のケーブルを短くしてください。

MH AudioのHA-1を差し上げます!

Twitter限定企画ということで、ポータブルヘッドホンアンプ MHAudioのHA-1を差し上げます。
今回のHA-1は元々某氏から頂いたもので,この企画も某氏の「ポータブルオーディオ界の発展に寄与する方に使って頂きたい」という趣旨を踏まえたものです。

【HA-1応募条件】

  1. ポータブルオーディオに興味がある方
  2. Twitterのアカウントをお持ちの方
  3. 感想をご自分のTwitterアカウントで500文字以上ツイートできる方
  4. 応募はハッシュタグ #pureaudioをつけて@themespatiality付きで送って下さい。
  5. 7/23 23:59までにご応募頂いた方のなかから、ツイート数や内容を検討させて頂き、今回の企画の趣旨に最も合致する方に差し上げます。
  6. 当選者はTwitterアカウントのツイートで発表しますので,公開されても後悔しない方
  7. これは強制できることではありませんが,できれば「もう使わないよ」という時には同じように無償でどなたかに譲ってあげてください。

以上です。ふるってご参加ください。ご不明な点がありましたらMentionで。必要ないけど拡散協力するよという方、いらっしゃいましたらRTよろしくお願い申し上げます。

【ご参考】http://www.acousticfield.jp/MHaudio/ha1.html