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PSEと電源ケーブルの関係

少し前からオーディオに関心を持たれている方でしたら,PSEはよくご存じかもしれません。電気用品安全法,所謂電安法,PSE法というものです。

電安法は,経済産業省が所管する法律で,電気用品の安全基準を定め,これに違反すると刑事罰が科せられたりすることもある結構厳しい法律です。ちなみに,販売事業者にも販売する製品が電安法に適合しているかどうかを確認する義務があり,これを怠った販売事業者に罰則が科せられることもあります。
ただ,経産省の方に言わせると,特に丸PSEを例に挙げて,旧電取法に比べれば届け出をすればよくなったんだから寧ろ規制緩和だーなんておっしゃいますね。

電安法には二種類のカテゴリがあり,危険度に応じて◇PSE(菱形PSE)と○PSE(丸形PSE)に分けられています。菱形PSEは取得するために検査機関の審査や製造設備の立ち会い検査,検査機器の校正証明書発行など,種々の手続きが必要で,費用的には100万近く,審査期間は半年程度必要です。

オーディオ分野ですと,電源ケーブル(正しくは電源コードです)が非常に問題で,こちらは菱形PSEが必要になります。所謂オーディオメーカーの電源ケーブルは殆どこのPSEの検査をパス出来ない構造になっていて,日本の電源ケーブル分野は殆ど瀕死の状態です。結構網がうまくかかっていて,しんどいのです。

では,PSEの規制が具体的にどのように機能しているか見ていきましょう。

例えば,菱形PSEの認証をとったパーツで作ればいいのか?といわれるとそうでもありません。菱形PSEを取得した電源プラグ,ケーブルを用意しても,自己使用目的で製作するのであれば問題はありませんが,他人に譲り渡すことを目的にすると,製造事業者になってしまいます。
ただし,自己使用目的で作成したケーブルが不要になったので処分する,というのは問題ありません。制作時に自己使用目的かどうか,が基準になります。
ですから,自作電源ケーブルの中古品をヤフオクに出品するのは問題ありませんが,新品を出品するのは違法になります。

同様に,電源ケーブルを輸入しているものを販売する,というのも規制対象で,自己消費目的でPSEの認証を経ていないものを輸入するのは問題ありませんが,人に譲り渡すことを前提としている場合は違法になります。
ですので,PSEの認証を経ていない電源ケーブルの輸入代行も違法になります。

輸入代行が違法であるように,製作の代行はどうか?となると,あくまで製作した主体(人)が誰かを基準にしますから,やはり違法です。うーむ辛いですね……。

このように考えると,現在PSEを取得して電源ケーブルを製造されているブランドは凄い努力をされているなと思います。
では,菱形PSEを回避して販売する方法がないのか?といわれればあります。丸形PSE等が必要な機器等に「付属品」として付けてしまう方法です。ただし,これにも条件があり…と本当に厄介な法律です。もう少しなんとからならなかったんですかねえ……。

以上の解釈は経済産業省の担当部署の解釈なので,訴訟とかになったら裁判所が違う解釈をしちゃった,ということはあり得ます。その点はご了承ください。

オーディオアクセサリーの評価の難しさ

 一応表題としてはオーディオアクセサリーとしましたが,オーディオ機器の評価って大変難しいですよね。何を持って正しい(高忠実度再生である)とするかという問題はいつもつきまとっているように思います。
 実際のところ,私自身も悩ましく思っております。最近は,エントリ中において意識的に「良い・悪い」で語らないようにしていますが,皆さんお気づきでしょうか(汗)。

 たとえば,オシロスコープが使えるうち,つまり記憶媒体の再生装置からアンプに至るまでであれば,とりあえず周波数特性(音圧周波数特性がフラットであること)と過渡特性(矩形波が綺麗に再現されていること),あとは歪み率などをみれば”おおよそ”の再現性は判断できるかもしれません。
 しかし,スピーカーは先のエントリでも言及しました通り,周波数特性と過渡特性は一般的には両立しないし,さらに言えば,周波数特性と過渡特性と歪み率を全て両立させるのは至難の業のようです。
 となると,音響機器の中でも特に特性が悪いスピーカーから出てくる音を聞いて何かを判断するという手法は,どこまでやっても主観的であり,かつ相対評価になってしまう要素が強いはずです(データの読み取り方が果たして客観かという話はひとまず置いておきます)。
 しかし,少なくとも,オーディオメーカー各社において標準的なスピーカーが存在するという話は聞いたことがありません。音を聞いて優劣を判断するということは,製品開発の現場だけでなく,私たちユーザーが何かしらを評価するときでも同様ではないかと思いますが,ユーザーレベルなら好みで語ればそれでおしまいですが,メーカーレベルですと客観的事実だと断言せざるを得ない局面というのも実際にはあるわけで,さぞかし悩ましいことであろうと思います。
 オーディオ機器製造販売を業とするということは,そうした悩ましさの板挟みなのでしょうね。

ケーブルで音が変わるのか?

 Atelier AUDILLUSIONさんの記事が非常に良かったので,ご紹介。ちょっと古いのですが。

ケーブルの音(27, December 2007)
ケーブルとブラインドテスト(13, October 2008)
音を覚えることとケーブルの音(23, October 2008)

 色々と示唆に富む部分はありますが,科学的な姿勢を堅持するということの難しさを改めて感じますね。
 webでこの手の話をするのはとても面倒ですが,音が変わるという事実があるのだとすれば,それを証明する責任はケーブルブランドが負うべきだという見解は確かに一理あるとは思います。そういう意味では脇の甘さが目立つブランドは結構多いんじゃないかなと思われるのですが…。

 さて,私にとってのオーディオアクセサリーの位置づけですが,少し音が変わって聞こえるから良いのだと思っています。インシュレーターもそうですが,オーディオアクセサリーは自分好みの音に調整できるツールとして価値があると思います。マッキンに繋いだらアキュみたいな音になるケーブルはちょっと使いたくないですね(笑)。
 そういう意味では,自分の好みの音が確立されていないのであれば,オーディオアクセサリーに投資するのは避けた方がいいと思います。変化することに驚いて購入してしまう,なんてこともよくありますが,結局手放さざるを得ないケースが多いのではないかと。

 また,音の変化という意味では,市販の高級オーディオアクセサリーは,原価で決まるのではなくて,音の変化量で決まっているケースも結構あるのではないかという気がしています。
 つまり,ぼったくるためにはどうしたらいいのか,とかそういったことが先にあるわけではなくて,「こういった音の変化をするなら○○万円でいける」みたいな決まり方とでも言いますか…。もちろん,営利目的で仕事してるんですから,儲けようとは思ってると思いますけれども(笑)。
 ですので,リーズナブルなものを推し進める立場の方は,なぜ高価なものが注目されるのか,ということも研究していく必要があるのではないかと思います。

 とりわけ,リーズナブル派の方は,盲目で愚かな消費者が訳もわからず悪徳業者にだまされて買わされているだけだ,とわりと断定しがちですが,100万円のハイエンドケーブルとそっくりの音を1000円で実現した,という手法もあってもよいのではないかと思うのです。
 まぁ,なかなか高級ケーブルを聴く機会というのも無いと思いますから,難しいかもしれませんが,どうせ大差ないから安いの使えば?というよりは,同じ音(もしくはそれ以上の音)が安く実現できますというほうが,相手の好みを尊重した上でのオーディオ的な行いとしてはハイレベルな気がします。いかがでしょうか。

ELECOM KT-180を分解するw

 昨日の今日でいきなり分解してみました。なんという空中配線!

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 写真でお気づきの方もいらっしゃるとおもいますが,Xコンとして機能しますので,空いている壁コンに挿しておくだけでもノイズフィルターとしての効果を発揮します。クワイエットラインやノイズハーベスターの廉価版として重宝できそうです。効果的な場合には,余らせないで普段使わない壁コンに挿しておきましょうw
 いや,自分でいっておいてなんですが,これいろんな家電がささっている電源タップに挿しておくだけでかなり効果ありますよ…。

 ちなみに,特殊ドライバーがないと開けることができません。これが600円なのにドライバーが1580円って!

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