【引退】 AudioQuest OPTILINK-5

※ 本コンテンツは,紙製パッケージの国内正規品についての感想であり,ビニール製パッケージに入っているものの感想とは異なります。

optilink5.jpghttp://www.audioconnect.com/より引用)

▼PROFILE:
OPTILINK-5は,アメリカ三大ケーブルブランドに数えられるAudioQuest(オーディオクエスト)社のTOSリンク最上位グレードのケーブルです。
シングルモードの石英ファイバを65本束ねた仕様となっており,シングルモードの高い信号伝達能力を有しつつ,石英ファイバにもかかわらずフレキシブルで曲げに強いという,TOSリンクケーブルとしては最も理想的な構造となっています。

▼音質傾向:
○ハイエンドのAES,BNCケーブルに比肩する情報量
NBSStatementExtremeAES/EBUと比較しても(記憶の限りでは,ですが),遜色ない情報量が出ていると思います。

○圧倒的な高解像度
これまで聴いた数多くのデジタルケーブルのなかでも,微細な音を強調感なく拾ってくる能力はピカイチだとおもいます。反面,音の厚みや艶を出すのは苦手で,とにかくクリア・フラット・ハイスピードを徹底したようなケーブルです。音像の輪郭を強調せずに音の粗密で自然と表してしまうようなケーブルではないかと思います。

○ヌケの良い高域
TOSリンクケーブルの最大のメリットは,AESケーブル,BNC(RCA)ケーブルと比較して,ヌケの良さが得やすい点にあるように思われます。エントリークラスのTOSリンクケーブルは若干音が鈍る傾向があり,これは主にプラスチック系ファイバーの特徴だと思われますが,石英コアのケーブルは総じて高域のヌケの良さが印象的でした。そのなかでもOPTILINK-5は特にヌケの良い音がします。
特に,OPTILINK-5は高域の力強さもある程度備えており,TOSリンクケーブルの中では比較的エネルギー感を感じやすい音作りとなっている点も特徴的です。このヌケの良さは,コンプレッサーがかかりまくりのPOPSやROCKで真価を発揮します。どう考えてもコンプレッサーかけ過ぎの音圧ばかり重視した曲でも,相当程度頭打ち感を減らすことが出来ます。

○ハイスピードな低域
シングルモードの石英ファイバの特徴とも言えるのが,ハイスピードな低域でしょう。石英ファイバは総じてスピード感があるのですが,特に低域に対してスピード感を求める方には,OPTILINK-5は最適であるように思われます。
低域を消してスピードが上がったように見せかけるというのはわりと良くある手法ですが,OPTILINK-5は低域の痩せがないにもかかわらず,やたらと(笑)きびきびした低域になります。 OPTILINK-5は低域の量感を求める方には向きませんし,スピード感が上がるので聴感上低域の厚みが減る印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。TOSリンクケーブルに低域の豊かさを求める方は,WireWorldのTOSリンクケーブルがお勧めです。

○TOSケーブルにも方向性がある?
基本的にはフラットな特性だと思いますが,方向性によって若干帯域バランスが異なります。低域の量感重視・高域の切れ味重視な個性派タイプと,低域のスピード重視・帯域バランス重視の安定派タイプがあるようです。

▼その他のコメント:
拙サイトにアクセスされた方の検索キーワードの上位に入っているのがOPTILINK-5です。
エントリクラスではまだまだ数多くの機器に使われているTOSリンク方式にあって,なかなか良質のケーブルは見つからなかったわけですが,OPTILINK-5はTOSリンクケーブルの決定版として不動の地位を有しているといっても過言ではありません。むしろ,他のデジタルケーブルと比較しても悩む必要性がない程選択肢がないジャンルなので,お勧めする側も楽です(爆)。
他社製TOSリンクケーブルと比較しても物理的な特性で劣る部分がなく,特性の優秀性が音にもはっきり表れていますので,価格が高いということを除けば(これが最大のネック!),まず間違いのないケーブルだとおもいます。
トランスポートとDACとを電気的に分離することができるので,アースループについて検討する必要がなくなるのも嬉しいですね。

▼追記(2008.01.04)
シングルモードファイバであるという点について,どうも裏が取れていないので,とりあえず石英ファイバーということにさせてください(汗)。
シングルモードファイバは減衰率は低いのですが,TOSの信号波長(660nm)にあったコアを使用するべきなので,単純にシングルモードなら何でも良いとは言い難いとおもいます。

▼追記(2008.01.16)
検索でいらっしゃる人が未だに多いので付言しておきます。
規格を満たしているデジタルケーブルを使用する限りバイナリ的に不一致になることはおそらく無いでしょう。TOSは同軸に比べて伝送ジッターが生じやすい構造だとも思います。ジッターが検知限を超えているのかという点について議論があり,検知できないと予測している論文があるのも知っています。
上記の事を知り,可能な範囲で理解したうえで,それでも音が変わって聞こえるのですから,これはもうどうしようもないとしかいいようがないです。我が身を呪うしかありませんね(笑)。