【引退】 ESOTERIC / G-25U

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【機能紹介】

▼データ変換機能
データ変換という意味では,本来はbit数変換・アップコンバージョン・フォーマット変換の機器です。
○bit数変換
bit数については,いかなる入力であっても24bit出力にするようです(Deliusで確認)。Esotericの社員の方にイベントで直接お伺いしたところ,0データを付け加えているだけで関数による変換をしているわけではないとのことでした。

○アップコンバージョン
サンプリング周波数については,お伺いしていないのでわかりませんが,何かしらの関数を使って処理をしているのではないかと思います。ただ,そうすると24bit化するにあたって0データで埋めてしまうというのはちょっともったいない気もするので,bit数についても,設計担当の方にお伺いしたら違う回答を頂けるかもしれません。

○フォーマット変換
Single入力からDual AES出力への変換が可能な珍しい機種です。TOS入力があるのがPCオーディオ的親和性が高くて便利ですね。加えて,G-25UはAKMのチップを採用しているので,Dual AESでなくとも192kHzの出力が可能です。

▼クロック関連機能
○クロック「打ち直し」機能
G-25Uはデータ変換後の出力を自前のクロックに同期させて行う,いわゆる「打ち直し」機能があります。Wordsyncがないトランスポートであっても,G-25Uを使えば事実上Wordsyncシステムを導入しているのと似た効果を得ることができます。

○クロックジェネレーター機能
言わずもがなですが,Wordsyncのディストリビューションができます。外部クロック入力があり,44.1kHz?10MHzまで対応しています。

▼Wordsyncが主目的で,10MHz入力はおまけ。
実は,G-25Uの外部クロック入力は75Ωになっています。これは,本来G-25Uは44.1kHzまたは48kHz系のクロック入力を受けて動作する機器だからです。10MHz入力は高周波帯域なのでインピーダンス整合が重要ですから,本来50Ωでなければなりません。無線や測定器,GPS関係の機材を見るとわかりますが,75Ω共用の端子というのはついていないと思います。
なお,75Ω出力対応のルビジウムクロックというのも,世の中に無いわけではないので,そう言う機器を使うのでしたら,G25Uに直結してしまっても特に問題ありません。
もっとも,ヤフオク等に流れているものはほとんど50Ω出力のものだと思われます。

比較的安価なクロックジェネレーターとしては,アンテロープのOCXがありますが,こちらは10MHzも75Ω入力です。ただし,アンテロープの10MHzクロックは75Ω出力なので,セットで使う場合にはインピーダンス整合の問題はありません。
なお,OCXはロックレンジ(外部クロックと同期できる信号の電圧幅)が極端に狭いとのことなので,他社製Rbクロックなどを組み合わせる場合には注意が必要です。

以上の点から,あくまで10MHz対応はおまけ機能であることがわかります。
たとえば,機能的にEsotericのシステムで固めるのであれば,G-0Rb/G-03X→G25Uという形で使います。もしくはRbクロック→G-03X→G25Uとなります。

ちなみに,インピーダンス整合について,Mogamiの社長さんやFidelixの社長さんは,オーディオ用のデジタルケーブルの周波数帯域(2MHz前後)においてはインピーダンス整合を最重要視する必要はないというお考えのようです。
ただ,そうなると何が良いデジタルケーブルの基準たり得るのかという疑問は出てきそうですね。素人考えとしては,インピーダンス,信号減衰率,ノイズ耐性,振動?くらいしか思いつかないわけですが…。
デジタルケーブルにおいては,アイソレーションとの関係でFidelixのサイトにヒントが書いてありますので,興味のある方はご覧ください。

ただ,おまけ機能ではありますが,非常に親切心あふれるというか,絶妙なおまけ機能だと思います。インピーダンス不整合だろうがなんだろうが,出来ないよりは出来る方がいいわけで,オーディオの楽しみという意味でメーカーとしてのサービス精神を感じますね。