光学式ドライブ

リッピングドライブの影響を検討する

ディスクドライブから直接再生する場合には影響有り

PCオーディオにも色々な方式がありますから,PC用ディスクドライブから直接再生する方式を採る場合,ドライブの影響が最も出るのは間違いがありません。
この場合は,読み取り能力,消費電流量,振動その他の要素による総合的なドライブの個性が音質として表れることになり,これは結果的にDACのクロックがどのように揺さぶられるのかという観点から把握することになります。

記憶媒体に記録(リッピング)する場合には影響無し

これに対し,一旦記憶媒体に記録する方式の場合,ここで音が変わるということは理論的にはあり得ないはずです。なぜなら,PCのなかにあっては,データというものは時間軸と切り離されているので,バイナリさえ同一なら完全に同一なデータといえるからです。唯一再生時に問題となりそうなこととしては,ファイルの断片化が挙げられます。

お勧めのドライブ

徹底的に理論重視の方は

PCオーディオは徹頭徹尾理論的にやりたいという方は,データを記録媒体に一度保存するアプローチであれば,バイナリが一致する範囲でいかなるドライブを使われてもよいケースもあるでしょう。ジッターを気にされる方で再生用PCにドライブを取り付けている方は,電源への負荷を考えた上で負荷の少ないドライブにすると良いと思われます。

理論も大事だけど最終的には感性で決めたい方は

とにかく評判の良いものを使いたいという方は,PlextorのPremium2が音質的に優れているという意見が多いです。現状はこれを買っておけば精神衛生上(笑)間違いはありません。ただし,既に生産終了がアナウンスされていますので,欲しい方は中古品やデッドストックを購入する以外に無いと思われます。

○DVDスーパーマルチドライブ:LITEON iHAS524(約2000円)
http://www.liteonit.com/jp/index.php?option=com_content&task=view&id=277&Itemid=67
新規のお薦めドライブとしてLITEON(ライトンと読みます)製のものを挙げておきます。
従前よりDVDの焼き品質チェックのために使われているドライブで,読み性能の高さに定評があります(書き込み性能が他社製ドライブに劣ることでも定評がありますw)。SATA接続のモデルが多い点も評価できるとおもいます。
なお,拙宅のメインマシン環境でPremium2とLITEON iHAS120でリッピングしたデータ同士(バイナリ一致)で念のため比較試聴してみましたが,主観的にも違いはありませんでした。現状ではLITEON製ドライブが無難なのではなかろうかと思います。

ドライブの改造

外付け方式による外部電源化

はじめから外付けのドライブを買う方法もありますが,信頼性の高いドライブを使いたいという需要は当然あるわけで,内蔵用ドライブを5インチベイ用ドライブを外付け化出来るケースが販売されています。これらとインターフェースボード(PCIスロット等に差し込んで使うもの)を組み合わせることで,任意のドライブを外付け化する方法があります。
ただし,従前人気のあったIEEE1394対応のケースは既に殆ど流通しておらず,現在入手可能なケースは大半がUSB2.0等になっています。また,既にUSB3.0対応の外付けケースも登場していますから,今後はUSB3.0対応のケースとUSB3.0のインターフェースボードを組み合わせる方法もあるでしょう。

水晶発振器交換

さらに進んで,内蔵ドライブの水晶発振器を別の水晶発振器と交換してしまう方もいらっしゃいます。バイナリ的には効果がなさそうなのですが,聴感上は非常に効果的だそうで,熱心に取り組んでらっしゃる方がいらっしゃいます。
ちなみに,有償で交換をしてくださる業者さんもありますので,技術的に不安だという方は,そちらにあたるのもよいでしょう。

参考

○PC_Audio’s blog: PCケース と Premium2
http://pub.ne.jp/PC_Audio/?entry_id=422945
○ファイティングオーディオ トラウマ
http://hamond715.blog50.fc2.com/blog-entry-115.html
○Plexwriter Premium 強化
http://utablo.asablo.jp/blog/2008/09/09/3753697

議論状況

PCオーディオにおいてリッピングドライブを吟味すべきかどうかという点については,PCオーディオ研究「PCオーディオの流派を考える」におけるバイナリ至上主義派のなかのどの立場にたつか,ということが反映されています。

原理原則論としては,リッピングドライブで音は変わらないはずですが,リッピングしたドライブの音の個性はHDD等に保存された後でも残っているという話が,PCオーディオをされている方々の一部で根強く主張されています(こう主張される方の中にはもちろんバイナリ一致など原理原則論は当然ご存じの方もいらっしゃいます)。
リッピングドライブで音質が異なる可能性があるということは,PCオーディオの世界で最も不思議な現象の一つといえるでしょう。