リッピングソフトの選択

リッピングソフトを選ぶ意義

PC用ディスクドライブを用いて音楽CDをWAV等のフォーマットで読み直すことをリッピングと言います。リッピングソフトによって挙動が異なるので,リッピングソフトの選択も妥協はできません。問題になるのは

  • リッピングソフトによってはCDからの読み取り品質が悪い
  • リッピングソフトによっては,読み取った結果が正しいかどうかを確かめる手段がない

という点です。

【参考】リッピングソフトによって劣悪なディスクの読み取り結果が異なる事例
○CDP出力やリッピングのバイナリ比較(CD6 Track3 、測定14と15の続き)
http://juubee.org/BJ/sokutei16_binary/sokutei.html

代表的なリッピングソフト

CD2WAV32

http://elfin.sakuratan.com/index.html

国産ソフトとして元々名高いものとしてCD2WAVというソフトがあります。こちらも根強いファンがいますね。特に,ディエンファシスのかかっているCDをリッピングする際に便利です。
CD2WAV32は由緒あるソフトウェアなので,作者様はSCSI全盛期のCDRドライブのころからずっとリッピングを追求されてきたわけですが,上記のサイトにあるFAQの文章にて指摘されているように,「アドレス情報がない」というのがいかんともしがたい問題として存在していたわけです。この対策として,CD2WAV32では「フレーム間補正」ということをしています。

※ アドレス情報が存在しない状態というのは,イメージ的には番地等が全く書いていない地域で郵便物を配達しようとするようなものだと思っていただければよいかもしれません。
※ フレーム間補正については下記を参照。フレーム間補正をジッター補正と称するソフトもありますが,これはCDのピットの形成状況をジッター値で表現する手法に由来しているのだと思います。http://www.cdwavmp3.com/mp3/cdwave/jitter.html

EAC

http://www.exactaudiocopy.de/en/index.php/overview/basic-technology/extraction-technology/

種々のリッピングソフトが世の中にはあるのですが,世界規模でみても日本のPCオーディオファイルのなかでみても,ExactAudioCopy(通称EAC)を使っている方が非常に多いと思います。
CD-DAの「アドレス情報がない」という問題について,EACの場合は,エラーを検知するとドライブが再読込に対応する限り,複数回読み直すことで対処しています。動作モードにもよりますが,2回,16回,最大82回まで読み直すことで,とにかく元々記録されているデータ通りに読もうとします。
さらに,読み取った結果をWeb上のデータベースと参照するAccurate Ripという機能を有しています。

Plextools Professional

http://plextor.jp/pc/products/plextool/index.html

Plextorのドライブのみで使えるリッピングソフトです。様々なオプションで最大99回まで読み取りのリトライをしたり,セクタ毎バイト単位でエラー訂正を行ったり,任意の速度での読み取りを行ったりします。ドライブメーカーが提供するソフトだけあって,かなり柔軟な設定が可能です。

理想的なリッピング条件を検討してみる

以前(数ヶ月前?)から理想的なリッピング条件というものがないか検討したことがあり,PCオーディオを探求されているオーディオ仲間の方との会 話の中でふと思いついた手法を試しています。
現状ではもっともよい手法ではないかと思いますが,聴感上好ましい/好ましくないの判断でしかない部分もあり ますので,皆さん是非お試しください。正直,非常に面倒臭い手法です…(爆)。それではいってみましょう!

必要なソフト

○仮想CDイメージ作成ソフト
CDをイメージ化するソフトが必要です。お勧めはClone CDですが,バージョンにより色々と動作が異なるようです(この時点で既に悲惨)。
○仮想CDドライバ
仮想CDをPC上に構築できるソフトです。代表的なものとしてはDaemontools Liteがありますが,これもお好きなものをどうぞ。
○リッピングソフト
どのソフトでも構いませんが,フリーソフトではExact Audio Copyがベターかと思います。
○RAMDISKドライバ
PCオーディオで最初にRAMDISKドライバを使い始めた方々の間では比較的有償のソフトを使われる傾向がありますが,私はXPマシンなので,XPでも OS管理外領域をRAMDISK化できることで有名なGavotte Ramdiskを使っています。これもお好きなものをどうぞ。

今回のリッピング手法の発想は,出来る限りRAM上でCD-DAをWAVに変えてしまう,というものです。結局のところ,CDを丸ごとイメージ化で きるソフト,リッピングソフト,仮想CDドライバ,RAMDISKドライバ,の4種類について,好きなものを適宜選択することになりますので,組み合わせ は無数にあります。お勧めの組み合わせがあれば是非ご連絡ください。

必要な環境

○できれば8GB分のメモリ
CDを丸ごとイメージ化するので,イメージ丸ごとで700MB,分割したファイルで700MB,最低でも合計1.4GBほどの領域が必要になります。
ただし,個人的な印象では,メモリは詰めば詰むほど音が曇って,いわゆるノイズの影響をもろに受けた音になります。1Gと8Gで比較試聴されてみるとよいでしょう。この問題もあるので,拙宅ではリッピングマシンとトランスポートは別個独立した環境となっています。

手順

○RAMDISKの領域を作る
インストールは各ソフトのインストールガイドに従ってあらかじめ済ませておいてください。設定も同様に環境に依存しますので,適宜設定してください。拙宅の場合,4.7GBがRAMDISK領域で,そのうちOS上で自由に使えるのは2.5GB程度です。
○仮想イメージ作成ソフトを作る
インストールは各ソフトのインストールガイドに従ってあらかじめ済ませておいてください。保存先はRAMDISK上の領域にしましょう。
○仮想ドライブにマウントする
インストールは各ソフトのインストールガイドに従ってあらかじめ済ませておいてください。
○リッピングする
RAMDISK上にあるCDイメージをEACで読み込みます。この場合,ギャップは読めませんのでご注意を。トラック毎に正確なコピーを志向する方には向かない手法です。
イメージは随時分割する形でよいでしょう。