PCオーディオの基礎知識(PCオーディオ入門編)

本項では,PCをオーディオ機器として使ってみるにあたり,最低限必要な知識について大まかに記載していく予定です。

まずは今使っているPCの音を良くしていこう!

PCは買い直さないといけないの?

いいえ。そんなことはありません。もちろん最新のPCでも問題はありませんが,ある程度古いPCでも十分使えます。まずは手持ちのPCの音を良くしていくことからスタートしましょう。

もし貴方が,オーディオファンというほどオーディオに没頭しているわけではないけれどちょっと良い感じで聴きたい…とお考えなら,手持ちのPCで工夫していけば十分良い音で楽しむことが出来ます。
また,もし貴方がオーディオファンで,エンスーな本格的オーディオ機器並のオーディオPCを作りたいという場合でも,オーディオのセンスを磨くためには,地道なステップアップが欠かせません。

OSはなんでもいいの?

WindowsでしたらXP以降であれば選択肢の幅は狭まりますが十分使えます。可能であれば,Windows 7を搭載したマシンの方が使いやすくて良いでしょう。Windows Vista SP1(以降)でもよいですが,できればWindows 7がお薦めです。
Macであれば,OS X搭載のマシンが良いでしょう。OS Xより前のものも使えなくはないのですが,Windowsと比べると使いこなしの情報を得るのが難しいので,やや使いにくいと思います。

PCのスペックはなんでもいいの?

何でも良いというわけではありませんが,おおよそ2004年以降に製造されたPCであれば問題無いと思います。

実用的なPCのスペックとしてはPentium3世代以降,CPUのクロックが1GHzを超えていれば十分使えるでしょう。ただし,パーツ(特にコンデンサや冷却ファン等)がへたっている可能性もありますから,わざわざ中古のPCを買ってくる必要はありません。あくまで手持ちのPCのなかで選ぶなら,です。
HDD(ハードディスクドライブ)は多いのに越したことはありません。ただし,PC用パーツは規格がすぐに変わってしまうことに注意しなければなりません。古い接続規格であるIDE方式のHDDもまだ入手可能ですが,割高になってきています。SATA方式のHDDを用意して,SATAコネクタのあるPCIカード(わからない方はPCショップの店員さんに聞いてみてください)を使うほうがよいでしょう。
また,古いSDRAM(メモリ)も入手が難しくなってきていますから,そう滅多に壊れるパーツではないとはいえ,故障したときの予備パーツなど気をつけておかなければならない場合もあるでしょう。

あと,USBタイプの機器を使うことが多いと思いますから,USB2.0に対応していることが望ましいですね。これも無い場合はPCIカードを増設する形でなんとかなります。

ただし,HDDにせよUSBにせよ,据え置き型のデスクトップマシンなら,後から増設するのも比較的簡単ですが,ノートPCはそういった拡張性は殆ど考えられていませんから,スペックを満たさないものは素直に使うのをあきらめる方が良いでしょう。

ノートPCがいいの?デスクトップPCがいいの?

難しいですね…。基本的に場所の問題が解決するならデスクトップPCのほうが不具合の対処は楽です。ノートPCは故障した場合にまず自力で直せません。PC自作をしたことがあり,自分で情報を調べられるという方にはデスクトップ型のPCを自作されることをお薦めします。
「PC自作?なにそれ!?」という方は,メーカー製のノートPCを使ってしまうほうが良いと思います。わからないことがあれば思いっきりメーカーのサポートのお世話になりましょう。

メーカー製のデスクトップ型PCはあまりお薦めしません。というのは,メーカー製のデスクトップPCはスリム型と呼ばれるタイプのものが多く,電源の品質があまり高く無いうえにPCIスロットの拡張性に乏しく,ノートPCに毛の生えた程度しか手を入れる方法がありません。
メーカーとしてはできるだけ販売した状態のまま使って欲しいし,PCのトレンドは薄くて軽くて小さいことですから,こればかりは仕方がないことです。

まとめますと,PCにあまり詳しくない方はメーカー製のノートPCを,PCが自作できる程度に詳しい方は自作PCを使われるのが良いでしょう。

大手メーカー製PCの方が高音質なことってあるの?

特に音響メーカーが主導的に組み立てているという場合以外は,PCメーカーやショップのBTOモデルのほうが音が良いということはまずありません。試しに,メーカーに「音が良いPCを教えてください」と問い合わせてみればわかりますが,まず回答出来ないメーカーが多いと思います。音というのはそれくらい個人の好みが左右する分野だということですし,そもそも音質を考えて設計しているPCメーカーはありません。

唯一例外らしい例外はONKYOのPCくらいでしょうか。もっとも,完結した構成であまりいじりようがないので,何もしたくないけどとりあえずPCオーディオというものをやってみたい,という方には良いものの,仮に貴方の好みの音ではない場合には使いこなしの余地があまりないことも念頭に置いておきましょう。

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目的別にみるPCオーディオ入門

貴方のコダワリ度に応じてベストな方法を選びましょう!

コンピュータからシンプルに音を出して楽しみたい

一番簡単に音質を向上させることができるのがこの方法です。PC付属のスピーカーは必要最低限のコストで作られています。また,PC本体のオーディオ出力では雑音が気になるという方は数百円のものでも十分音質改善になると思います。
世の中の大半のUSBオーディオ製品がWindowsでもMacでも動きますから,とにかく簡単です。まずはUSBオーディオPCから音を出す機能を分離してしまいましょう。オーディオ関係の機材を全くお持ちでない方は,まずはパワードスピーカーを使うかイヤホン,ヘッドホンを使うのがお薦めです。

詳細は【STEP1】をご覧下さい。

コンピュータと手持ちのアンプを繋げて楽しみたい

既にミニコンポやセパレートコンポなどオーディオシステムをお持ちの方は,USBオーディオ機器やサウンドカードのアナログライン出力からアンプにスピーカーをつなげて行く方法があります。この場合,音量調整はPCでは行わずボリューム最大で固定し,アンプ側で行います。【STEP1】の方法ではちょっと満足できない…という方にお薦めです。

「サウンドカード」という言葉をはじめて聴いた方がいらっしゃるかもしれません。音楽を再生する,音楽を録音することに特化したPC用パーツです。これと似た機能を持つパーツとして,「オーディオインターフェース」があります。
サウンドカードとオーディオインターフェースとで厳密な区別はないように思いますが,一般的には,音楽鑑賞用途が主のPC内蔵タイプの製品をサウンドカー ドといいます。USBのような外付けの場合にはサウンドデバイスなどと称します。オーディオインターフェースは音楽制作を視野に入れたもので,各種の入出 力端子があり,非常に多機能なのがセールスポイントです。

詳細は【STEP2】をご覧下さい。

コンピュータからデジタル出力を出してオーディオシステムと繋げて楽しみたい

既にある程度PCについてもオーディオについても経験を積んでいる方向けです。はじめてPCオーディオに取り組む場合,いきなりここに挑戦するのはかなり難しいかもしれません。あらゆる組み合わせが想定でき,また使う製品も高価なものが大半です。【STEP1】,【STEP2】の方法では満足できない…という方にお薦めです。

詳細は【STEP3】をご覧下さい。

「入門編の内容には満足できない!もっと凝ったPCオーディオを楽しみたい!」という方は?

『PCオーディオへの理解を深めるための知識(PCオーディオ応用編)』をご覧になったうえで,PCオーディオ実践編・PCトランスポート模索編にお進みください。